「出張ホストを利用するようになり、その後付き合うようになった」
刺殺されたAさんは複雑な家庭環境で育ち、義父からの暴力から逃れるために母親とともにシェルター施設で生活していた。取材班はAさんの知人女性から、曾我容疑者の犯行の動機につながる証言を得た。
「Aが事件で亡くなったと知ってから本当にショックで夜も眠れないです。とてもいい子でしたから……。Aからは曾我のことも聞いていました。いつごろからかわかりませんがAは曾我の働いていた出張ホストを利用するようになり、その後付き合うようになったみたいです。Aはアルバイトで貯めた150万円以上を曾我に貢いでいました。何のアルバイトだったか詳細は知りませんが、そこまで貢ぐってことはAは当時、曾我のことが好きだったのだと思います」(知人女性)
曾我容疑者は客として知り合ったAさんと交際するようになったものの、関係は長くは続かなかったと、Aさんは知人にその詳細を伝えていた。
「曾我のほうから音信不通になる形で、今年の夏ごろには別れたと聞いていました。ところが最近になってまた曾我からしつこく連絡が来るようになったそうです。Aにはもう好きな人がいましたし、曾我から連絡を絶った経緯があったので『自分からフッたくせに』と怒っていました。曾我は Aに『ヨリを戻したい』と言い寄ってきていたそうです。Aからまたお金をひっぱろうとしたんでしょう。もともと働いていた出張ホストでは曾我は売れていたみたいですが、そこを辞めて自分で出張ホストの経営を始めてからは、相当お金に困っていたようです」
曾我容疑者は再三、復縁を迫ったものの、Aさんの気持ちは変わらなかった。この知人は事件直前にもAさんから相談を受けていた。
「曾我は『ヨリを戻してくれないなら死ぬ』などと駄々をこねたみたいです。そういうやり取りがあったので、あの日、Aがカラオケに行ったのは、曾我ときちんと話し合いをするためだったと思います。思い通りにならないAに対して腹を立てたのかもしれません」