友人の支え、ダウンタイム中に残した写真
――手術は6時間を超える大手術。手術後は一泊入院したんですよね?
そうですね。一泊した翌日からは友だちが「心配だから」って、家に数日泊まりこみで来てくれました。「意外と元気そうだね」と言われたのですが、頭も体も痛くて、とにかく体を動かすことが難しく、マッサージをしてもらったり、お世話してもらいました。
――たしかに。手術から5日後に会ったときに「案外大丈夫そうでよかった」と私も思いました。内出血はあるけど、「親知らず抜いたんだな」くらいの腫れで。
口の中からの手術だったから、見えるところに傷があるわけでもなかったからかもしれません。
――でも、帰る間際のタイミングで藍里ちゃんが口の中にある、まだ糸がついた状態の傷口を見せてくれて。それを見た時に「こんな痛々しい傷が残る大きな手術をして、大丈夫なわけないじゃん」ってちょっと泣きそうになったことを覚えています(笑)。
そうでしたね(笑)。あのときは、口も全然開かなかったし、噛むことも禁止されていたから、食べ物も本当に食べられませんでした。最初はプリンやゼリーなどの噛まなくても食べられるものを、2週間経ったくらいのころから、くたくたに茹でたうどんを短く切って飲むように食べていました。
1ヶ月経ったくらいのタイミングで、すごく柔らかいものなら食べられるようになって。瑞姫ちゃんがシチューを作ってくれたのを覚えています。
――懐かしい(笑)。藍里ちゃん用に、具材を全部みじん切りにして、お肉を潰して。シチューと言っていいのかわからないような料理を作ったんでしたね。
そうそう! 手術後は、味が薄いものばかり食べていたし、もちろん自分で作る気力もなかったので、本当においしくて感動しました。ありがたかったですね。