「捨てる」と「残す」を見極める
私は企業から預かった膨大な経営戦略、商品開発、市場調査などの資料を徹底的に読み込み、その99.99%を捨て、ほんの数行のメッセージに凝縮する仕事をしています。
クライアントは自社や商品に思い入れがありますから、「あれも言いたい。これも入れたい。その情報にも触れないとほかの部署が怒る」といった事情を抱えています。
私はその際、いったん事情をのみ込みつつ、「多くを言おうとするとひとつも伝わらなくなります」と、利用者の代弁者となって正論を伝えます。
まずは勇気を持って、「捨てる」ことからあなたの仕事を変えていきましょう。
ここでは、ひと言でまとめるためのシンプルな技術を、「捨てるもの」「残すもの」という視点から問題形式でお伝えします。
問題
上司から「プロジェクトの進捗状況はどうなってる?」と聞かれました。あなたならA・Bどちらで返答しますか?
A:先方とうまくやれていると思います。問題はないはずです。
B:すぐ確認します。最新の状況を把握していないので。