10月31日から全フロア改装工事に入る
渋谷のスクランブル交差点の名所として、国内のみならず多くの海外観光客も訪れる「SHIBUYA TSUTAYA」。運営会社のカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の広報担当者が話す。
「来年春のリニューアルに向け、現時点で決定、発表をしております情報としては、『SHIBUYA TSUTAYA』がリニューアルに伴い、2023年10月31日から全フロア改装工事に入るため、(レンタルサービスだけではなく)全フロアで提供しているサービスの営業が来春まで休止となることです」
渋谷の地に生まれ育ち、渋谷の街を撮り続けている写真家の佐藤豊氏はいう。
「もともと、渋谷は駅前だけでなく今のヒカリエのあるところには『パンテオン』という映画館、ビックカメラの周辺には松竹と東映など3つの映画館が、さらに百軒店にも3つの映画館があるなど、渋谷は映画の街だったんですよ。そんな渋谷に1999年12月、『TSUTAYA』の旗艦店がオープンしました。当時は映画をDVDで見るスタイルが浸透する時代の転換期で、その品揃えを見るだけで楽しい空間でしたよね」
「売れない芸人時代『SHIBUYA TSUTAYA』が救いの場だった」と話すのは時代劇の名脇役、山岡徹也氏の孫で最近は朝ドラ『らんまん』に出演した俳優の山岡竜弘氏だ。
「20代で20軒以上の事務所に応募するも落ちまくり、ようやく拾ってくれた事務所の社長に“お前みたいな役者はゴマンといるから芸人でもやって名前を売れ”とコンビを組むことに。歯を食いしばりながらM-1に出てたころに、いろんな芸人さんのライブDVDを『SHIBUYA TSUTAYA』で借りて勉強してましたね。
店内の検索機で祖父の名前を検索し、そこに出てくる作品もすべて借りました。僕の名前で検索しても作品が出てくるわけないのに“いつかここに載りたい”という思いでいましたね。人生で最も辛い時期のひとつでしたが『SHIBUYA TSUTAYA』に来れば役者の世界に近づける気がしてました」