前回は未成年者誘拐と強制わいせつの罪で懲役2年・執行猶予4年
安栖容疑者は同日午前3時10分ごろ、普通乗用車の後部座席に身元不明の女性の遺体を乗せて同町坂上の路上に遺棄した疑い。現場付近をパトロールしていた下野署員が不審車両を見つけ、運転席にいた安栖容疑者と後部座席の女性の遺体を発見したという。女性は10代から20代とみられ、白ブラウスにセーターとスカートという制服のような服装だった。死後数日以内とみられ、県警は身元の確認を急いでいる。
安栖容疑者は8年前にも神奈川県内で小学6年の女児(当時11歳)を車で連れ去るなどして未成年者誘拐容疑で逮捕され、有罪判決を受けた前歴があった。
当時の報道などによると、安栖容疑者は2015年9月9日午前2時ごろ、横浜市西区の路上で、女児を軽自動車に乗せて連れ去り、約17時間後に女児の自宅周辺を警戒中の神奈川県警戸部署員が発見して女児を保護、安栖容疑者を取り押さえた。女児にけがはなかった。
安栖容疑者は女児とは携帯型ゲーム機のチャット機能を通じて知り合ったといい、横浜地裁が2016年1月に未成年者誘拐と強制わいせつの罪で懲役2年、保護観察付きの執行猶予4年(求刑・懲役2年)の判決を言い渡していた。
熊谷市の安栖容疑者の自宅近くに住む女性によると、安栖容疑者は祖父母の代から地元に根付いていたという。
「安栖さんのところはおばあちゃんたちが何十年も前からここに住んでいたから知ってるよ。おじいちゃんは昔自衛隊に勤めていて、15年以上前に亡くなってるね。達也くんにはお兄ちゃんがいて、お父さんが会社員、お母さんはパート勤めというごく普通の家庭だよ。達也くんもごく普通の子で、小さなころは家の前で遊んでるのをよく見かけたし、最近も今年の3月ごろに見かけたよ。朝7時ごろ達也くんがゴミを出しに行くところで、上下黒っぽい洋服を着ていたね。平日だったから『仕事はどうしたの?』と尋ねると『会社辞めちゃったんです』と言うので、『まだまだこれからよ、頑張りなさいね』と励ますと『今日もこれから仕事探しに行くんですよ』って言ってたんのにね。まさかこんな事件を起こすなんて思いもしませんでした」
安栖容疑者は地元の熊谷市内の小、中学校を卒業しており、中3時代に同じクラスだったという男性はこう語った。
「同じクラスでしたけど本当に印象になくて、卓球部に入っていたことしか思い出せません。クラスの一部の子には『たっちゃん』とあだ名で呼ばれていましたが、勉強もスポーツも『可もなく不可もなく』って感じ。たしか中間テストの時期に『テスト嫌だね〜』みたいな話はしてたと思います。いわゆる『陽キャ』でも『陰キャ』でもない『無キャ』ですね。少なくともクラスの中心にいるようなタイプではなかったです。女の子と話している姿も見たことないし、彼女はいなかったと思います」