2つのデータから家賃滞納率の上昇が浮き彫りに

“家賃滞納が64%増”という驚くべきデータ。

国土交通省が2021年12月に発表した「令和3年度 家賃債務保証業者の登録制度に関する実態調査」にて、保険会社にコロナ禍における家賃滞納の状況についてアンケートを取ったところ、「大幅に増加」「少し増加」という回答の合計が64%にも上ったそうだ。また、「滞納金の回収が長期化している」との回答は50%に及んだとのこと。

「日本賃貸住宅管理協会が発表した2021年4月から2022年3月までのデータでも、家賃滞納率が増えたという結果が出ていました。コロナ禍での影響で収入の減少や失業によって、経済的に困窮してしまった世帯が急増していたのでしょう。正確な件数はわかりませんが、家賃を滞納してしまった住人に対して建物明け渡しの強制執行が行われた件数も、増えていたことも考えられます」(西巻氏、以下同)

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今月12日に最終回を迎える伊藤沙莉・織田裕二出演の『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(テレビ朝日系)は、裁判所の職員である執行官にスポットを当てたドラマ。裁判所が出した判決などが実現されない場合、それを強制的に実現するため、強制執行によって賃貸物件の明け渡しや、財産・金品などの差し押さえを行うのが執行官の仕事だ。

「ドラマの第1話では、生活に困って家賃を滞納し続けていた一家が、裁判所から退去勧告を受けていたにもかかわらず無視して住み続けていたため、執行官が“建物明け渡し”と“動産差し押さえ”の強制執行を同時に行っていくというストーリーでした。このように“建物明け渡し”と滞納した家賃を回収するために“動産差し押さえ”が同時に行われることもあれば、“建物明け渡し”のみが行われるというケースもあります」