グループホームと有料老人ホームでの介助の違い

――そのころから介護福祉士を本職にしようと?

当時はまだ芸能と介護は半々の気持ちでした。
とにかく介護業界のイメージを変えたかったので、元グラドルで介護士という立ち位置で、喋りは苦手だけどバラエティなどに出られないかと事務所の方にも話していたんです。
でもコロナ禍となってしまい、事務所も大変で私の路線変更に力を入れるどころではなくなってしまって。

――自分で発信したほうが早いと。

ちょうどコロナ禍でSNSでの発信力が強くなり、これはもうテレビにこだわらなくてもいいのかなと。事務所は2021年いっぱいで退所し、今は完全にフリーです。

元グラドル村上友梨さんが介護福祉士になっていた「あなたでなくてはだめなのと言ってもらえた瞬間が最高」「介護を芸能スキャンダルのみそぎの場としてほしくない」_2

――今も最初に働いたグループホームにお勤めなんですか?

最初のグループホームでは6年間働きました。
今はサービス付き高齢者向け住宅兼有料老人ホームという珍しい施設でパートとして働いています。
ここはグループホームと違い、認知もはっきりとされている方が多い印象です。

――以前のグループホームとは働き方や使う体力、意識もまったく違いますか?

全然違います。グループホームは体力面で大変でした。20代のころでしたが、起き上がれない方を起こす動作などで腰を傷めてしまい、一時期はコルセットしてしのいでいたほどです。
ただ、今の施設では体力や力よりも、とにかく神経を使いますね。

元グラドル村上友梨さんが介護福祉士になっていた「あなたでなくてはだめなのと言ってもらえた瞬間が最高」「介護を芸能スキャンダルのみそぎの場としてほしくない」_3

――どのように?

例えば、グループホームではお風呂嫌いな方でも「体重を測りに行きましょう」と誘って、その流れでお風呂に誘導するテクニックは必須でした。
でも有料老人ホームではそんなごまかしなんてもってのほか。その方のバックボーンや性格はもちろんのこと、内に秘めた感情を読み取ってのコミュニケーションが何よりも大事なんです。
ここで働き始めて1年半になりますが、最初の3ヶ月は人生で初めて眠れない夜を過ごしました。