“滝沢ガレソ”は暇つぶしを提供するマシーン
ガレソ 一方で、失敗した人を、心を落ち着かせるための“精神安定剤”とするためにゴシップを楽しんでる人も多いと思うんです。だから僕はみなさんに暇つぶしの話題を提供できればと思って、ただただ機械的に記事をアップしてるんです。
Z李 それってすごいよ。正義感なんてあまり考えず、読者のニーズに合った情報を発信する、“滝沢ガレソ”って装置なんだよね。
ガレソ (アカウント)凍結を回避するための正義感は必要ですけど、それ以外の正義感は基本的には持たないようにしてます。
そもそもフォロワーが数十万人になるまで、アフィリエイトもやってなかったんです。くだらない情報を発信してお金を稼ぐのは申し訳ないという気持ちと、どうせ稼げるわけがないって気持ちがあって。
モチベーションはフォロワー数が増えていくこと。これがゲーマーがハイスコアを更新する感じに似ていたから続けてたんです。
だから宣伝やアフィリエイトを始めたのは、最近になってからなんですよ。
Z李 スキャンダルネタでバズっちゃっうと宣伝がやりにくくなるのはわかる。
俺はここ何年かで猫カフェやタトゥースタジオ、「Z3 FOODS」って食品通販を始めたり、『飛鳥クリニックは今日も雨』という小説も書いたけど、スキャンダルに便乗して自分の物を売るのは違うんじゃないかって思いがある。
だから最近は暴露はあんまりやらないかな。〇〇がシャブを食ってる(打ってる)みたいな「これ、超バズるな」と思うネタもけっこう封印してる。
芸能人のポンネタ(薬物ネタ)でバズってる最中に、「(食品通販の)キムチおいしいですよ。買ってね」なんて言えないでしょ。
ガレソ 僕も中途半端ながら同じことを思ってます。
スシローを燃やしたツイートのリプライ欄で自分の宣伝はさすがにできないという、微妙なプライドがあって(苦笑)。
まあ、生きていくために宣伝ツイートをすることもありますけど、いろいろと考えちゃいますよね……。
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そう言いながらも、今日も彼らは世間が食いつく“エサ”を探してはネットの大海へと巻き、水面をざわつかせている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班