グルメは一人でも楽しめる

テレビやネット配信で人気のドラマ「孤独のグルメ」は、主人公の中年男性が仕事で訪れた街のあちこちの店でランチを食べるだけのお話です。

とくに珍しい料理や高級な料理が登場するわけではありません。松重豊さん演じる自営業の井之頭五郎が、仕事で行った先で腹を減らしてお店を探し、入ったところでメニューを見て料理を注文、それを黙々と食べる……というストーリー展開です。

五郎は実に満足そうで幸せそうです。食欲も旺盛で、とてもおいしそうに毎回、完食します。

こういう番組を見てつくづく思うのは、たとえ一人になっても「食べる楽しみ」は残るのだな、ということです。

「リタイアしたらランチは外食をすべき」「コレステロールは高くていい」東大卒の医師がたどり着いた健康長寿の真実…“食べたい物を好きなだけ食べればいい”_3

一人でおいしく食事をする楽しみ方を身につけて

若いころは、一人でレストランに入るのは気が引けます。どんな店であっても、入りたい店や食べたい料理が見つかると、「今度、誰かと一緒に」とつい考えてしまいます。ところが高齢になってくると、「おいしそうだな」「そういえばお腹が空いたな」と思っただけで、通りすがりの店にふらりと入れるようになります。

誰かと一緒でも、仲の良いグループのメンバーと一緒でも、食べるのは自分です。味に満足し、「おいしい」と嬉しくなるのも自分です。それなら一人で食べても同じでしょう。

このようなことを記すのも、どんなに仲の良い夫婦でもいつかは一人になるからです。いつか来るそのときに備え、一人でおいしく食事をする楽しみ方を身につけておきたいものです。