「井上に金を貸したけど返ってこない」
「印象としては口は上手いですよ。今回、ヤツを知ってるツレたちとも話してたですけど、殺しまではできる度胸はないですね。あいつがTwitterに書き込んでいた『慶弔委員長』とか稼業の肩書は全部嘘で、辞めた時に色々シノギを没収されたってのも嘘です。シノギなんて一個も持ってなかったんで。山梨にいたころは貧乏ヤクザで、人を騙してお金を借り倒す『ペテン師』で有名でしたよ」
2021年3月、埼玉にてテレクラで出会った女性(♯3参照)に対し、組の幹部を名乗っていたのも“フカシ”だったようだ。
覚醒剤は当時から常用していたのだろうか。
「山梨にいたころは常用まではしてなかったと思うんですよ。今回の事件で逮捕された写真を見ましたけど、当時と比べて半分ぐらいにしぼんでるんで、みんなで『シャブにハマるとあんなにやせるんだな』と噂になったぐらいです。そもそも覚醒剤を買えるほどカネも持ってなかったはずですよ。
車はプリウスに乗ってたんですけど、後輩にカネ借りて返せないもんだから追い込まれてそのプリウスも取られてましたからね。今回報道で出ているレクサスやベンツを買う金なんてまったくなかった」
では、何で生活をしていたのだろう。
「パチンコやパチスロばっかりやってましたね。あと、組事務所の本部当番をすると日当が1万5千円くらい出るらしくて、それで食ってたようなもんです。
ただ、今より20〜30キロぐらい多く体重もあって、ふっくらしていたので、もうちょっとヤクザらしくは見えましたね。髪もあそこまでハゲじゃなかったし。入れ墨は昔からそれなりのを入れていたんで、知らない人にはハッタリは効くでしょうね。
あと、中途半端な女衒みたいなこともやってました。風俗店や飲み屋などの夜職に女の子を供給してたんだけど、あいつの紹介って出会い系なんです。出会い系の掲示板とかマッチングアプリとか、そこで引っ掛けた女を紹介するんだけど、ちゃんと説明もなしに『面接受けるだけで金が貰えるから』みたいに適当なことをいって送り込んでいたのでトラブルになっていたようです」
井上容疑者はそうして風俗店などに送り込んだ女性たちからも、消費者金融で金を借りさせて引っ張っていたという。
「その女の子たちから『井上に金を貸したけど返ってこない』とか『紹介料がもらえていない』みたいな訴えが結構あったみたいでトラブルばかりおこして破門もされているので、もう地元には戻って来られないでしょう。
山梨を出てからも出会い系をちょいちょいやってるとは聞いてました。パパ活やってるようなオンナに近づいては『自分だけでやると危ないよ』って“守り代”を取ってたらしいです。本当はもうヤクザでもなんでもないのですが、刺青は立派なのが入っていたので、ヤクザと信じちゃう人もいたのでしょうね」