レベル2 
デザインのインパクトが強すぎて、
着る場所がかなり限られるTシャツたち


反社会的だったり卑猥だったりするわけではないけど、デザインのクセが強すぎて、着ることの難しいTシャツも多い。
このクラスになると、僕も着るのは年に数回程度だ。

「忌野清志郎」のド派手Tシャツ

放送禁止用語にモザイク必須写真…バンドものに多い“難着(なんぎ)Tシャツ”。あなたは人前で着られるか?_7

病に倒れた忌野清志郎が一時的な寛解状態になり、“完全復活祭”と銘打っておこなった2008年2月の武道館公演で販売されたTシャツ。
RCサクセション時代から大の清志郎ファンである僕は、興奮のあまり、後に紹介するもう1枚と合わせて2枚のTシャツを購入したのだが、デザインが……。
だって、紫のベースに水色の清志郎の上半身、そして色とりどりのでっかい星マークって、誰がこんなデザインを考えた?

清志郎の誕生日である4月2日や命日の5月2日には、家の中でこっそり着るようにしている。

「コックニー・リジェクツ」のド派手Tシャツ

放送禁止用語にモザイク必須写真…バンドものに多い“難着(なんぎ)Tシャツ”。あなたは人前で着られるか?_8

ロンドンの初期パンクから、パンクのサブジャンルである“Oi!”へ橋渡しをした重鎮バンドが来日した際に販売されたTシャツ。

フロントマンであるジェフ“スティンキー”ターナーが、イギリス流の侮辱サインである裏ピースで顔をしかめる写真はそれだけでも強烈なのに、紫のボディ上に色とりどりでコラージュされているから、ヤバさが増強されている。
1978年に結成し、一時は活動休止していたものの1999年から現在までコンスタントに活動を続けるコックニー・リジェクツ。
今年の2月の来日公演は都合が悪くて行けなかったが、きっとまた来るだろうから、そのときのライブでは心して着ようと思っている。

「忌野清志郎&仲井戸麗市」の完全復活Tシャツ

放送禁止用語にモザイク必須写真…バンドものに多い“難着(なんぎ)Tシャツ”。あなたは人前で着られるか?_9

前述の2008年忌野清志郎復活祭で販売されたフォトTシャツ。

忌野清志郎と盟友であるギタリスト・仲井戸麗市の写真がプリントされている。
いい写真だし、普通に着たいんだけど「完全復活祭」の漢字が気になってしまって。
漢字がプリントされていると、一気にお土産Tシャツっぽい雰囲気になるのだ。
せめて漢字はバックプリントにしてくれたら良かったのに。

「トータス」のホームレスTシャツ

放送禁止用語にモザイク必須写真…バンドものに多い“難着(なんぎ)Tシャツ”。あなたは人前で着られるか?_10

“シカゴ音響派”とも呼ばれるシカゴのポストロックシーンを牽引する、1990年結成のバンド、トータス。
確か10年ほど前の来日公演の際に買ったTシャツだ。
同じくシカゴ音響派を代表するバンド、ザ・シー・アンド・ケイクスのフロントマンでアメコミ作家でもある、アーチャー・プレウィットが描いた人物のイラストがプリントされている。
ボサボサの長髪で顔を隠し、腰掛けるようなポーズで宙に浮き、タプついた腹の上半身は裸、そしてハエにたかられているホームレスのような人物で、なかなか際どい絵柄なのだ。

「THE CLASH」の団結Tシャツ

放送禁止用語にモザイク必須写真…バンドものに多い“難着(なんぎ)Tシャツ”。あなたは人前で着られるか?_11

セックス・ピストルズ、ダムドと並び称される、初期ロンドンパンクの代表格THE CLASH。

最初で最後となった1982年の来日公演をモチーフにしたこのTシャツは、何年か前に通販サイトで見つけて衝動買いしたもの。
ピンクのボディといい、「団結」の文字といい、鉢巻を巻いたジョー・ストラマーの表情といい、なかなか暑苦しいデザインで、普通に着ることはとてもできない。
ちなみに、そのライブでジョー・ストラマーは日本のファンへのサービスのつもりで「団結」の鉢巻を巻いていたが、ドラマーのトッパー・ヒードンが巻いていた鉢巻の文字は「神風」。
はからずも右翼と左翼のスローガンがステージ上で同居してしまったという、微笑ましいエピソードが残されている。