立憲民主党はどう動く?
こうしたなか、注目されているのは、立憲民主党が内閣不信任決議案を提出するかどうかだ。この決議案は内閣の退陣を求めるものであるため、その提出は解散を誘発させると言われてきた。
22日に自民党衆院議員の政治資金パーティーで挨拶した宮沢洋一税調会長は「そう簡単には解散はない」と前置きをしながら、「内閣不信任決議案が出たら、岸田文雄首相の性格からすると受けて立つ可能性もかなり高い」と発言。会場の衆院議員に対し「いろいろ心配りをされる時期に入ったのかなと思う」と付け加えた。
宮沢氏は岸田首相の従兄にあたり、気心が知れているだけに、この発言はニュースでも大きく取り上げられた。
野党第一党の立憲は報道各社の世論調査で自民に政党支持率を大きく引き離されているだけでなく、勢いづいている維新に支持率を逆転されるなど、瀬戸際に立たされている。
立憲内からは「いま総選挙をやったら、立憲は確実に議席を減らす」という危機感が漏れているが、一方で「内閣不信任決議案を出さなかったら、今の自分たちが劣勢に立たされていると認めるようなものだ。追い詰められているからといって弱腰な対応はできない」(立憲中堅議員)との声も出ている。
泉健太代表は22日、報道陣に「我々は今の政治では駄目というのが基本的なスタンスだ。不信任決議案を出せば解散の可能性もあるが、それで何か躊躇するとかしないとかはない」と強気の姿勢を示した。
また、内閣不信任決議案が提出されなかったとしても、解散される可能性は十分にある。
6月には「異次元の少子化対策」として子ども予算倍増の大枠を示すこととしており、その内容を「解散の大義」として総選挙に打って出るという見方もあるからだ。
いずれにしても、解散総選挙をするか否かは岸田首相の判断にかかっている。