家族団欒の風景に映り込むのは…

●『頭のおかしい老人』(「ほんとにあった!呪いのビデオ 14」収録)

2本目は「ほんとにあった!呪いのビデオ 14」より、『頭のおかしい老人』。これは少し不思議な味わいの映像だ。これも取材パート付きで、その話も込みでお気に入り。

「ほんとにあった!呪いのビデオ 14」(https://net-broadway.com/wp/2004/12/03/bwd-1436/)
「ほんとにあった!呪いのビデオ 14」(https://net-broadway.com/wp/2004/12/03/bwd-1436/

ある家族のホームビデオ。従姉妹が海外に留学するため、投稿者は叔父の家を訪れて、団欒の様子を撮影していた。怪異はそこに映りこんだ。画面奥のソファに座る湯呑を持った謎の老人がそれだ。

知らない親戚かと勘違いした撮影者がその老人に向かってお辞儀をしたところ、老人も会釈を返して、そのまま立って文字通り消えてしまった。

それだけならまだしも、その姿がとにかく異様だった。後頭部が異様に伸びていて、とても人間とは思えないのだ。タイトルの“頭がおかしい”というのは、物理的におかしいという意味でした。その見た目はまんま「ぬらりひょん」。

私は心霊ビデオのフォーマットで妖怪を映したやつが大好きなので、ドンピシャでツボにハマりました。手作りの湯呑だけを残っていたというのも味わい深い。恐怖度は低いものの、心の中に残るものがある。