迷惑の基準は人それぞれだが…
【ケース6】
文京区千石
<道路族マップに投稿された内容>
「子どもと親」
毎日のように子どもを道路で遊ばせている。車が来ても退くのに時間がかかり、親は見て待ってるだけ。道路の広範囲にチョークで絵を描き、もちろん消さない。
<実際に話を聞いた近隣住民のコメント>
「5、6年前に引っ越してきてから、ずっと迷惑しています。私、ふだんは夜の仕事なので、昼間に寝ることも多いんですよ。でも、午後2時ごろになると、ほぼ毎日母親と小さな子ども4人が出てきてキャッチボールしながらキャーキャー騒ぎだすので、ウザイったらないですよ。近くに公園あるんだから、そこでやれよって感じですね。チョークでラクガキするのは見たことないけど、そのサイトに書き込みした方の気持ちもなんとなく分かりますね」(真向かいのマンションに住む30代女性)
以上、代表的なケースを6つほど紹介した。その他にも取材班は数十か所のマーク地点に聞き込みをして、多くの人がインタビューに答えてくれた。
なかには投稿内容に対して、「ウチのことかも……」と思い当たる反応をする住民もいたが、それでも敷地内、常識の範囲内で遊ばせているそうで、子どもを放置していることもなく、投稿内容が過剰な表現になっていると反論する人がほとんどだった。
もちろん、“迷惑の基準”は人それぞれではあるが、今回大勢の人に聞き込みしたなかで、投稿内容どおりにはっきり「迷惑している」と答えたのは、【ケース6】のわずか1人だけ。
投稿内容と“リアル”の間には大きな乖離があると言わざるを得ない。
果たして「道路族マップ」は本当に社会のためになっているのか。
後編ではサイト運営者に直撃するとともに、有識者に話を聞き、「道路族」問題の根源を考えていきたい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班