イスラエルは危険な国と思うかもしれないけど…

楽しそうに大阪の街について話すラヴィに、逆に彼の母国・イスラエルについて尋ねてみる。日本ではイスラエルとパレスチナの紛争に関する報道のイメージが強いが、彼の故郷、ハイファはどんな街なのだろうか。

「サッカーは僕にとって友だちを作るツールだった」。9歳でアメリカに移住してからボールを蹴り始めたJリーグ初のイスラエル人選手、ネタ・ラヴィの日本での挑戦_4
ハイファはイスラエルで最も清潔な都市ともいわれている 写真/shutterstock

「ハイファはある意味、日本に似た近代都市で、ビーチがある美しい場所です。ぜひ、日本の皆さんにも知ってもらいたいので、いつかマッカビ・ハイファとガンバが親善試合をできるといいですね(笑)。
外国籍選手がイスラエルリーグに移籍してくると、決まって『ここに来るときは、危なそうな国だから行きたくないと思っていたけど、飛び込んでみたら全然印象が違って、すごく好きになった』と言ってくれます。きっと来ていただいたらその言葉の意味がわかると思います」

驚いたのは、彼がガンバに移籍したのを機に、イスラエルのテレビ局がJリーグの放映権を買い取ったこと。それによって彼の故郷でもJリーグが放映されるようになったため家族は毎試合、タイムリーにラヴィの活躍を楽しんでいると聞く。もちろん、イスラエルの熱きサッカーファンも然りだろう。

「特にガンバの試合はライブ放送されているので、家族や友達も僕のプレーを楽しんでくれています。僕自身も母国に活躍を届けられるのは喜びであり、自分の刺激にもなっています」