経口避妊薬を飲んでいる人は
深部静脈血栓症になりやすい
深部静脈血栓症の症状は主に脚のむくみ、腫れ、痛みが生じます。
深部静脈血栓症にも2つタイプがあって中枢型と末梢型というのがあります。
中枢型は、足の股関節付近に血栓ができて血管が詰まるタイプです。股関節は肺に近いので、血栓が肺に飛びやすく、呼吸が苦しくなる肺塞栓症のリスクが高くなります。
対して、末梢型は主にひざ下にあるヒラメ静脈に血栓ができるので、脚全体が痛くなったり、むくんだりしてしまいます。
ただ、ひざ下だけでなく血栓がどんどん股関節周辺まで伸びてしまうと中枢型になり、脚全体がパンパンに腫れてしまい、息苦しくなって肺塞栓症の症状を引き起こすこともあります。
末梢型はなかなか症状がわかりにくいのですが、初期症状の場合、左右どちらかのふくらはぎに痛みが出始めたり、むくんだりしてきます。
ただ、痛みやむくみはその日に症状が出ず、翌日以降に朝起きたら脚がパンパンに腫れたり、むくんだりしています。
ドライブ中に痛みがないからといって、安心しないように。
左右の脚の太さが明らかに違うくらいのむくみ、痛みを感じたら、ただちに病院を受診しましょう。
また、深部静脈血栓症を起こす危険性が高いのは
・高齢者
・がんの治療中の人
・妊婦
・肥満の人
・経口避妊薬(ピル)を飲んでいる人
などです。
高齢者は、筋肉量の減少や水分をあまり摂らない人が多いので、家族で旅行するときには気をつけてください。
また、旅行の日程に合わせて、生理を調整しようとして経口避妊薬を飲む人は、その副作用によって血栓ができやすいので、ロングドライブや長時間の飛行機移動をするときは注意が必要です。
長時間同じ姿勢でいる、高齢者で水分を十分摂っていないなどの条件が重なってしまうと深部静脈血栓症になりやすいことを覚えておいてくださいね。