番外編は「マーガレット」での描き方に近い
——拝読していて、まさに「今の時代で生きていく」ことのお話だと感じます。そうなるとたしかに、少女誌で求められるもの、描けるものとは違ってきますね。
そうですね。恋愛面でも、体の関係もありきのものになりますから。
——『200m先の熱』では、それがごく当たり前のものとして描かれているのがとてもいいなと思いながら拝読しています。
『200m先の熱』の本編でのラブシーンは、普通に続いていく日常の一部でしかない、というふうに描いているんですが、【隣の微熱】(※高校時代の紬と真霜を描いた番外編)のほうは、セックスに至るまでをものすごい事件のように描いていて。差をつけて見せようとしてます。
『隣の微熱』は「マーガレット」のときの描き方に近いですね。感情を先に出させて山場を作って、俯瞰の目線はあんまり入れずに描いています。
——「隣の微熱」を読むと、どんどん真霜のことを好きになりますね。読むほどに平良、真霜、どちらも好きだなと思ってしまいます。
よかったです(笑)。ありがとうございます。