1985年に生まれた最高傑作

「1985年に生まれた“ジョーダン1”がスニーカーの最高傑作です」元祖スニーカー芸人、マテンロウ・アントニーが語るナイキの凄さ_2

――このスニーカーは普段から履いていますか?

普通に履きまくっています。ちょっと賛否両論ある話なんですけど、甲子園球場で阪神タイガースの始球式を去年やらせていただいた時にも履きました。

「神聖なマウンドにバッシュを履いてくるんじゃねえ」と、阪神ファンの方にはけっこう叩かれて(笑)。でも、やっぱり5万人の観衆の前でカッコつけたいなと思って、一番お気に入りのスニーカーを選びました。

――お気に入りポイントはどこですか?

スニーカーブームがここ数年でさらに過熱していますけど、このジョーダン1が作られたのは1985年。

不思議なもので、その時代に作られたスニーカーがもう既に「最高傑作」というか。これを超えるスニーカーは未だに誕生していないんじゃないか、というくらいのディテール。

僕の好きな白・黒・赤の配色で、マイケル・ジョーダンのいちばん王道のやつ、というのが僕の中のイメージです。スニーカーを集め始めた時に、いつかは手に入れたいと思った1足ですね。

「1985年に生まれた“ジョーダン1”がスニーカーの最高傑作です」元祖スニーカー芸人、マテンロウ・アントニーが語るナイキの凄さ_3
マイケル・ジョーダンが在籍したNBAのシカゴ・ブルズのチームカラーである“シカゴ”。ジョーダンブランド30周年を記念して、2015年にオリジナル仕様で復刻された一足

黒・赤のブレッド(『SLAM DUNK』の桜木花道が履いているモデル)も有名なんですけど、白が入っているシカゴの方がファッションに落とし込みやすくて、個人的には好きです。

――ナイキのもう一つの代表格であるエアフォース1とはどっちが古いのでしょうか?

エアフォース1は82年なんで、ジョーダン1の少し前ですけど、スニーカーって実は7~80年代にある程度は完成したのかもしれないですね。

もちろん素材とかはアップデートされ続けているんですけど、基本的な形はずっと変わらないままです。

――ちなみに、ハイテクスニーカーと呼ばれるホカオネオネ(フランス生まれのアメリカのシューズブランド)などは履きますか?

履きますね。30歳を過ぎてから先輩や周りの人に教えてもらって、ホカとかニューバランスの素晴らしさに気づきました。

ジョーダン1はめちゃくちゃカッコいいんですけど、やっぱり履き心地はそこまでアップデートされていなくて、今のホカとかオン(スイス生まれのシューズブランド)の履き心地には敵わないです。

かなり歩く外ロケでは、ジョーダンは履かないです(笑)。