第4位:『バトル・インフェルノ』(2019年)

バズりに囚われた殺人鬼、壮絶な拷問と辱め、インスタ女子を逆恨み…ネット社会に潜む恐怖を描いたインターネットホラー映画5選_2

風刺要素の強い『スプリー』のお次は、オカルト色が強めの正統派エンタメ作品を。〝ヤラセ配信〟をテーマとしたホラー映画、『バトル・インフェルノ』(2019年)だ。

主人公はニセ神父とその大親友。二人は大勢のキャスト・スタッフを揃え、「さも本物の神父が、悪魔を祓っているかのように見せかけている」ライブ配信で視聴者数を稼いでいた。
大がかりなインチキ企画は毎度大好評。が、ある日ニセ悪魔憑き役のキャストに、一体どういうわけだか本物の悪魔が憑依してしまう。

スタジオには超常現象の嵐が巻き起こり、次々と惨死するスタッフ。そしてニセ神父はカメラの前で、壮絶な拷問と辱めを受けることに。
だがスタジオに降臨した本物の悪魔、ニセ神父や大親友たちを責め苛んでは愉悦に浸る一方、どうもこのライブ配信の視聴者数を気にしているようで──。

絶対的に強く、恐ろしく、スタジオを支配する悪魔との攻防がスリリングな一本。殺戮劇の合間に仄めかされる、主人公二人のバックボーンも面白く、案外しっかりとしたストーリーがある。勘のいい方には途中で「おおよそオチが読めてしまう」だろう点と、殺人ギミックの独創性にはやや乏しい点がネックだが、それでも最後まで途切れないその緊迫感を評価したい。