1年の約半分にわたる長い期間、履くのはビーチサンダルばかりなり

僕が一番好きな履き物は、ドクターマーチンの「1460 8ホールブーツ」である。
ドクターマーチンは1960年に創業したイギリスのブーツブランドで、1460はそのファーストモデル。
色は現在では各種あるが、僕は開発時のオリジナルカラーであるチェリーレッド(赤茶)と決めている。

元祖ビーチサンダル対決。ブラジルのハワイアナス製か、日本の内外ゴム製か_a
僕のドクターマーチン「1460 8ホールブーツ」。通常バージョン(左)と、ヴィンテージヴァージョン(右)

初めて買った19歳のとき以来、かれこれ33年間揺るがない僕の“ドクターマーチン愛”なのだが、実はここ数年では数えるほどしか履いていないことに気づいてしまった。
1460は編み上げブーツなので、履くのにも脱ぐのにも手間がかかる。
一日中外にいて、靴を履きっぱなしの日だったらいいけど、短時間のちょこっとした外出だとどうにも億劫なのだ。

僕は自宅の自室を仕事場とするフリーランスの編集者兼ライター稼業なので、もともと同年代の男性と比べ、圧倒的に外出の機会が少なかった。そこへ来てこのコロナ禍で、家に引きこもりがちの傾向にますます拍車がかかってしまったのだ。
外出の予定があっても、短時間でうちに戻ることが多いので、脱ぎ履きしやすい履き物の方をつい選んでしまう。

そう。
脱ぎ履きしやすい履き物の代表といえばサンダルだ。

実は、ドクターマーチンブーツの次に僕が好きな履き物はサンダルである。
中でもビーチサンダルが大好きなのだ。
この原稿を書いているのは4月下旬だが、すでに外出のほとんどがビーサン履きになってしまった。
このあと季節が進むに従ってほかの履き物はますます出番がなくなり、涼風が吹く9月下旬まで、要するに1年のうちの約半分はビーサン専門になるのが、僕の例年お決まりなスタイルなのである。

ビーチサンダルにもさまざまな種類があり、僕は毎年の春先にそのときの気分に従って、“今年のビーサン”を選び購入する。
そして一度履きはじめると、基本的にどこへ行くのもビーサンになるので、半年後にはほとんど履きつぶし、捨ててしまうことが多い。
そんな僕が今年選んだのは、2つの超ベーシックなビーチサンダルだ。