HomePod miniより低音が「ブンブン鳴る」
HomePod(第2世代)を使って楽曲を再生すると、普段聴いている楽曲に迫力ある低音が加わり、部屋に響くサウンドのクオリティがグッとアップします。この変化は、Apple MusicやSpotifyなどでの視聴に慣れて、イヤフォンやヘッドフォン以外のオーディオ機器にこだわってこなかった多くの人にとっては、特に顕著なはずです。
たとえば、Apple Musicで「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」の「Higher Ground(Remasterd 2003)」をHomePod(第2世代)で再生すると、スラップ奏法のベースがブンブン響き、部屋のグルーブ感が一気に上がります。最近の邦楽曲も再生してみましたが、たとえば「ずっと真夜中でいいのに。」の「残機」なども、HomePod miniよりも臨場感を持って楽曲リスニングにのめり込めました。
筆者宅にはすでにHomePod miniが2台ありますが、これはやはり価格面で手を伸ばしやすかったことや、わずかなスペースでも設置できたことが購入理由です。しかし、一度HomePod(第2世代)で楽曲を再生してからは、HomePod mini単体で音を鳴らすだけだと、低音の足りないシャカシャカした音質に聴こえてしまいました。

HomePod(第2世代)は、4万4800円とスマートスピーカーとしては少々高価ですが、すでにHomePod miniを使っていて、その魅力を知っている人ならば、ちょっと贅沢してリビングの音質をグッと引き上げる選択肢には最適です。HomePod(第2世代)とHomePod miniを組み合わせて再生することもできますので、HomePod(第2世代)を1台ウーファーとして使い、もう1台HomePod miniで高音域を再生すれば、より満足度の高いホームオーディオ環境を構築できるでしょう。

また、HomePodはスマートホームを体験するにもぴったりのデバイスです。Siriと各種スマートリモコンなどを組み合わせれば、部屋の電気や家電製品を賢くコントロールすることができます。またAppleのスマートホーム規格「HomeKit」や「Matter」に対応した製品が今後増えれば、その快適性は一層増すはずです。
さらに設置するHomePodシリーズの台数が増えれば、家庭内で音声メッセージをやりとりできる「インターコム」機能も活用しやすくなるでしょう。リビングにはHomePodを、寝室や書斎にはHomePod miniを、という使い分けを検討してみるのもよいかもしれません。
文・写真/井上晃