今後の大地震の前触れか? 誘発する動きにならないか?

千葉県沖では数年に一回、このように連続した地震が起きているが、複雑な地形もあって詳しいメカニズムはわかっておらず、過去には約3か月間揺れが続いたことも。もっとも、今の技術では地震の発生確率を正確に予測することはできず、日本のどこにいても大地震にみまわれる恐れは常にあると専門家は備えを呼び掛けている。

気象庁によれば、千葉県東方沖を震源とする今回の地震は2月27日に始まり、29日は夕方までに最大震度3を観測する地震が3回発生。その後同日午後6時35分ごろと3月1日午前5時43分ごろに、それぞれ千葉県大網白里市などで震度4を観測する揺れが起きた。

深さはいずれも20~30キロで、最も大きかった1日朝の地震の規模はマグニチュード5.2。さらに午後2時53分にも震度1を観測した揺れがあり、震度1以上を観測した地震は計16回に上っている。

3月1日千葉では早朝に震度4の地震が… 〈NHKより〉
3月1日千葉では早朝に震度4の地震が… 〈NHKより〉
すべての画像を見る

「こうした連続した地震活動は、近年では1996年と2002年、2007年、2011年、2014年、2018年にも起きています。一番大きかった地震は2018年7月のマグニチュード6.0、最大震度5弱のものでした。過去には地震活動が3か月程度続いたこともあり、この地域の地震活動は1週間から数か月程度活発になる可能性があります」(銚子地方気象台)

気になるのは、これが今後の大地震の前触れか、誘発する動きにならないかどうかだ。今回の一連の地震はいずれも深さ20~30キロのところで起きている。

「地震の原因は詳しいところまで把握できていません。陸のプレート(岩盤)の下にフィリピン海プレートが潜り込んでいく境界付近で起きているとみられます。このあたりではフィリピン海プレートの下にさらに太平洋プレートが沈み込む複雑な地形になっていて、最も大きな地震の規模がどれほどのものになるかはわかっていません」(同気象台)