〈前編〉

両親、現役の医師という家庭に生まれ育ち、妹も医師に、自身も東大「全優」で卒業、大学在学中に司法試験に合格……という山口真由さん。

こうして文字で並べていくと完全無欠に見える山口さんの経歴。実は就職してから30代前半までは、挫折と凋落を繰り返すような生活を強いられていた。

「結婚さえすれば退路としては惨めなものにならない」と思っていた…

――社会人生活の落伍者となってしまった山口さんは、財務省、弁護士事務所勤務を経て、ハーバード大学に留学を決意されました。これは当初から予定されていたものではなかったですよね?

まったく違いました……。勉強が完璧にできる、しかも“東大首席の私がきましたよ?”くらいの気持ちで就職しましたから(苦笑)。それが使いものにならず、退職に追い込まれて、それでもエリートからの落伍者だと自認できない私が考えた策でした。

ラグビー日本代表主将が吐露する自分の「弱さ」。自身の弱さと向き合うための「姫野ノート」に書かれた3つのこと_1
山口真由氏
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――20代の山口さんは結婚をして、出産をして、キャリアを落とすことなく、仕事を継続する。もちろん、家事は完璧。そんなキラキラ生活を目指していたと聞きました。

だから当時つきあっていた彼と結婚するつもりでした。留学から帰国をして、結婚さえすれば退路としては惨めなものにならない、自分の人生がやっと落ち着くんだと。でも留学中に彼から、突然別れを言い渡されました。今思えば、当たり前だったんですよね。