『どうする家康』で盛り上がる静岡市vs浜松市論争

大河ドラマ『どうする家康』がスタートして約1ヶ月。いま日本国内でどこよりも“家康ブーム”で盛り上がっているのが、「家康ゆかりの地」を数多く抱える静岡県だ。なかでも徳川家康が人質時代と晩年を過ごした駿府(静岡市)と、青年期を過ごし飛躍の地でもある遠江(浜松市)は、県内ナンバーワン都市を競い合う間柄でもある。

〈静岡県民100人に聞いた〉「静岡市」と「浜松市」家康ゆかりの地はどっち?「幼少期と晩年を過ごした」「お墓がある」「出世の地」「ゆるキャラがいる」…ガチンコ対決の結果は!?_1
家康ゆかりの地はたくさん
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直線距離にして約66キロ(静岡駅〜浜松駅)、新幹線を使えば約20分で行き来ができる静岡市と浜松市。この両市は、長年に渡り県内ナンバーワンの座をめぐってしのぎを削ってきた。県庁所在地で政令指定都市でもある静岡市は、その名がそのまま県名となっており、言ってみれば「県の顔」。
一方、浜松市も政令指定都市で人口数で静岡市を上回っており、世界的企業の本社をいくつも抱えるなど、工業都市として名を馳せる。

「県政の中心地、静岡市は静岡銀行本店、静岡第一テレビ本社、静岡新聞本社、ツナ缶が有名なはごろもフーズ本社があるなど、政治やビジネスの都市として、その名の通り静岡県を代表する地域です。人口一人当たりの地方税収額と納税者一人当たりの所得は、どちらも県内一位となっています」(地方紙経済部記者)

一方、浜松市は、その静岡市を人口数で約10万人も上回る。

「静岡市の人口は約68万人に対して浜松市は約78万人。これはスズキ自動車やヤマハ、河合楽器製作所、ローランドといった楽器産業の本社や工場が集まっていて、『ものづくりのまち』であることが大きく影響していると考えられます。本田宗一郎が本田技研を創業したのも浜松です」(同)

静岡市と浜松市は、家康をめぐっても熱い戦いを繰り広げている。静岡市は1月27日、浜松市は1月22日に「『どうする家康』大河ドラマ館」をそれぞれオープン。両市の観光案内ホームページには「家康公の愛したまち 静岡」「徳川家康公ゆかりの地 出世の街 浜松」とあり、我が市こそが家康公の街! との鼻息の荒さが伝わってくる。
ちなみに愛知県岡崎市でも大河ドラマ館がオープンしており、その謳い文句は当然「家康公生誕の地 岡崎」だ。