「準決勝で千賀滉大」の青写真
3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの全30人が1月26日、正式に発表された。
大谷翔平やダルビッシュ有らの選出で「史上最強」の呼び声も高い今回のメンバーだが、代表30人が決まったあとでも、まだドラマは残っている。それが「代替選手」だ。スポーツ紙デスクが解説する。
「今大会では、投手への負担を少しでも軽減するべく、故障していなくても、大会途中で投手のみ、4名の入れ替えが可能となったんです。そのタイミングは1次ラウンドの終了時と、準々決勝のあと。そのために、各チームは30人に加え、主催者であるMLBに対して、8名の予備の投手をエントリーできるんです」
入れ替えは、その8名から4名が選ばれることになるが、では、その4名とは誰か? 筆頭候補といわれるのが、メッツに移籍した千賀滉大だ。
「栗山監督は、準決勝で千賀を使えないかと考えているようです。準々決勝から舞台はフロリダに移ります。千賀が所属するメッツのキャンプ地も、同じフロリダ。これなら1次ラウンドに加わるため、わざわざ帰国する必要はなくなります。ただ1年目だし、メジャーに順応するために、メッツもそう簡単には承諾しないでしょう」(前同)
次に候補に上がるのは、青柳晃洋。過去の国際大会でも、アンダースローなどの変則タイプはなにかと重宝される。メジャーや中米にはあまりいない投球スタイルのため、1、2イニングなら相手打者が打ちあぐむという考え方からだ。
「ただし、栗山監督が本当に信頼を置いているなら最初から30人に入れるはずです。だが外れた。青柳の場合、使用球であるメジャーのローリングス社製のボールがしっくり来ないとも言われる。また、使用球は日本製でしたが、一昨年の東京五輪で好投できなかったのも不安要素と言えるでしょう」