リブロースを使った霜降りユッケに
前菜で光るセンマイ刺し
2022年も相変わらずよく焼肉を食べた。コロナ禍が始まった2020年以降ずっと在宅勤務なので、焼き頻度を減らしてはいるが、それでも週4回以上は焼肉を食べている。
肉バカは毎年『焼ニシュラン』という形で、自ら食べて選んだ星付き焼肉店を紹介しているが、今回はお店そのものではなく、メニューにスポットを当て、2022年に食べた焼肉たちの中から珠玉のベスト15皿を紹介したい。
まずは前半の7メニューからお届けする。
1 ユッケ
(銀座コバウ 銀座並木通り店)
高いだけで旨い焼肉は存在しないというイメージだった銀座を変えた、銀座コバウ。
ブランド牛ではなく、生産者レベルで厳選した仕入れを行っている。そんな一切妥協のない仕入れの素晴らしさをストレートに感じさせてくれるのがユッケだ。
霜降りの高級部位であるリブロースを使ったユッケは、食べたとたん、雌牛ならではの上品な甘みと余韻の長い旨味が口中に押し寄せる。タレの甘さではなく、肉そのものの味わいがここまで際立つユッケはなかなかないだろう。
2 センマイ刺し
(焼肉 幸泉)
店主が立石で40年続く老舗焼肉店をおばあちゃんから受け継いだのは2022年3月。それから数か月で予約困難店になってしまったのは、店主の研究熱心さと丁寧な仕事の賜物だろう。
正直、何を食べても珠玉と言っても過言ではない。
タレで食べるロースを筆頭に、御飯が止まらなくなる絶妙なバランスの焼肉はどれも絶品。だが、あえて1品あげるとすれば、前菜のセンマイ刺しを選びたい。自信をもって東京一と太鼓判を押せるセンマイ刺しは、他のお店では食べたことのないレベルのシャキシャキ食感で、すっきりとした味付けもドンピシャの美味しさ。
この1皿のためだけに京成線に乗り込む価値がある。