信長の寿命がちょっと延びる!?

――今後、松村さんが注目しているポイントはどこでしょうか?

今回、織田信長役を岡田准一さんがやっていますが、本能寺の変は注目ですね。2週に渡ってたっぷり描くかもしれません。岡田さんをすぐに殺したくないので、松明にすぐ火を付けるんじゃなくて、火を起こすところからじっくり入るかも(笑)。全国の視聴者から「岡田くんを殺さないで!」って投書が来ると思いますよ。
だから、信長の寿命がちょっと延びると思いますね(笑)。

――どれぐらい延びますか?(笑)

放送時期を予想すると、関ヶ原の合戦が11月ぐらいで、逆算すると本能寺の変は本来7月ぐらいなんですけど、少し延ばして8月中旬ぐらいまで引っ張るかもしれません。

――まだ発表されていない主要キャストも気になりますよね。

石田三成役を誰がやるのか。三成は真面目で規則正しく、正義に生きる学級委員みたいな人。だから、『鎌倉殿の13人』で北条泰時役をやっていた坂口健太郎さんがいいかもしれません。あと『軍師官兵衛』で三成役をやった田中圭さんが今回2回目をやるのも面白いかもしれませんね。

――石田三成は関ヶ原の合戦以外だと、どんなシーンが描かれると思いますか?

これまでの大河では描かれていなかったですが、三成が秀吉にお茶を3杯出すエピソードが見たいですね。最初はぬるめのお茶を出し、最後は喉の渇きが収まっているので熱いお茶で締める。お茶の出し方のバランスがうまくて秀吉に褒められるんですよ。

あと、関ヶ原の合戦の責任を取って六条河原で首をはねられるシーン。最後に三成が「喉が渇いた」と言うと柿を勧められるんですが、「柿は痰に悪いからごめんこうむる」って断るんです。この場面は「あなたは今から死ぬのに何を言ってるの?」というのと、三成は最後まで「逃げられるなら逃げてやろうか」と諦めない意思があることを描いているんです。

――面白いですね。

これは松村オリジナル説ですけど……三成は最後にお茶が飲みたかったんじゃないかなと僕は思っているんですよ。三成は秀吉に3杯のお茶を出したことでデビューしたんだから、最後も「お茶を飲ませてくれよ」と思っていたんじゃないかと。
なので、「柿かよ。お茶もないのか。俺、お茶飲みたかったな」って思いながら首をはねられるシーンが見たいです。これが当たったら面白いですね(笑)。

取材&文/インタビューマン山下 撮影/山上徳幸

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