そもそもくびれとはどこのこと?

くびれは、ろっ骨と骨盤の間にできるくぼみのこと。この間隔が狭いとくびれはできません。狭くなるのは、腹筋のバランスが崩れていることが主な原因。 

腹筋は、腹直筋、腹斜筋、腹横筋の大きく3つの筋肉に分かれます。腹直筋は、お腹の表層にあるアウターマッスルで、ろっ骨から恥骨まで走行しているお腹正面の筋肉。腹斜筋は、ろっ骨から骨盤まで、ワキ腹を覆っている筋肉。そして腹横筋は、お腹の深部にあるインナーマッスルで、コルセットのようにお腹周りをぐるりと包む筋肉です。

これらがバランスよく使えていないと、筋肉が硬くなり、伸縮性が失われます。すると、ろっ骨と骨盤の間の間隔が狭くなり、くびれができにくくなります。

●現代人の生活はくびれができにくい?

くびれを作るためには、ろっ骨と骨盤の間隔を広く保つことが大切。この間隔を保つのに重要なのが腹筋の伸縮性です。

でも、現代の私たちの生活には、この腹筋の伸縮性を損なう要因がたくさん潜んでいるんです。デスクワークやスマホの操作など、猫背が続くと、お腹の筋肉が縮んでいき、その状態のまま固まってしまいます。

そうなると、くびれから遠ざかる、負のスパイラルのはじまり! まずは外側の筋肉である、腹直筋が縮んだままの状態でクセがつき、皮膚や脂肪もその位置で硬くなっていきます。さらに「いい姿勢」の時によく働くインナーマッスルの腹横筋も猫背によってついたクセのせいで、どんどん働かなくなっています。


結果、腹筋全体が伸縮性を失っていくのです。さらに最近のマスク生活で呼吸が浅くなっていることもあり、腹横筋の衰えが深刻になっています。

筋肉が硬くなると、血流が悪くなり、脂肪をため込みやすくなります。さらに、姿勢が崩れることで内臓が重力に引っ張られて下腹部がぽっこりし、くびれからどんどん遠のいてしまいます。特に女性は、生まれつき筋肉量が少ないこともあり、筋肉がつきにくく、脂肪がつきやすいもの。だからこそ、いくつになっても運動やトレーニングが欠かせません。
長時間同じ姿勢を続けていると筋肉が衰えて、くびれどころか、さまざまな不調も招きやすくなります。
 
くびれ作りに腹筋を鍛えることは外せませんが、やみくもにやっても意味がありません。
たとえば一番使いやすい腹直筋ばかり鍛えると、まな板のような四角いお腹になってしまいます。腹直筋だけでなく、腹横筋や腹斜筋も効率よく鍛えることが大切になります。