「僕も夢を追いかけている途中なんだよ」と子供たちに伝えたい
尼崎市出身選手として初めてW杯メンバーに選ばれ、すごくうれしいです。
僕は今、兄の憂と一緒にサッカースクール「NEXT10」を地元で運営していますが、尼崎の子供たちにはW杯での僕のプレーを楽しんでもらいたいですね。
「堂安選手はものすごく成功している」と思っている子供たちも多いかもしれないけど、全然そんなことなくて。プロサッカー選手というだけでどこか大きく見えちゃうかもしれないけど、ただサッカーが少し上手くて年上なだけですから。
子供たちは今、W杯を夢見て必死になって練習していると思いますけど、僕だって同じです。「君たちと同じように僕も夢を追いかけている途中なんだよ」という思いが伝わってくれたらいいですね。
W杯は小さい頃から憧れ続けた夢の舞台だけど、W杯を考えて調整したことなんて一度もないし、置かれた立場で常に全力でプレーした先に、スペシャルな瞬間は訪れるもの。
努力すれば必ず何かが叶うとは思わないけど、努力をしていないやつにはそういうチャンスも来ないと自分に言い聞かせながら、これまでやってきました。
ブンデスリーガでひとつでも上の順位にいられるように、目の前の相手に負けず、貪欲に勝ちを目指し続けてきたからこそ、今こうして日本代表としてW杯に挑むチャンスをもらえたと思っています。
W杯は4年に一度開催される世界でいちばん大きなイベントなので、そこで縮こまったプレーをしているようじゃ、見ている人は誰も楽しくないでしょ? これまで何回も言っていますけど、エンターテイナーとして、この夢の舞台を利用してみんなを楽しませたいです。