■金券くじ
私の実家では扱っていなかったが、金券くじというものもあった。他が、子どもの好きなビジュアルを印刷したカード自体に商品価値を持たせ、くじ部分は付加価値であったのに対し、こちらはくじを主体にした即物的なシリーズだ。
段階的に設定された当たりがその店で使える金券になるという、つまりは小規模のギャンブル商品である。
今回見つけた金券クジは、袋そのものが給与袋となっていて明細が刷られているのが面白い。
「きほん給80000円」は、なんというか今の時代、変なリアリティがある。「ガラスべんしょう代」は一体何があったのか。うっかり買ってしまった「ラジコン代」がやけに生々しく、謎の乗り物「"じでん"車」についても興味は尽きない。
そしてクジの結果は写真の通り。
リボンを勝ったり、ポシェットを買ったりと支出ばかりで、残った小遣いは0円。つまりはハズレだった。
なお、この月給袋のシリーズは、最大で200円が当たるということを、取材時に近くにいた小学生の女の子が教えてくれた。当たったことがあるのだそうだ。
当たった記憶は外れた記憶に比べ、強く印象に残るのがギャンブルの根幹。彼女には、その当選体験をよい思い出にし、今後もくじをほどほどに楽しんでほしいものである。