以下は国土交通省とのやり取りを要約したものである。

国土交通省の担当者が語った、
車中泊OK/NGの判断基準とは

佐藤 道の駅での車中泊について確認したいと思ってお電話しました。国土交通省さんのホームページのQ&Aには「道の駅駐車場の宿泊目的の利用はご遠慮ください」とありますが、実際には多くの人が道の駅で車中泊をしています。こうした状況をどのようにとらえてらっしゃいますか?

国土交通省担当者(以下「国交」) 個々の現場の状況を共有したうえでないとお答えはしにくいのですが、ホームページに書いてあるとおり道の駅は休憩施設ですので、宿泊目的の人のために休憩目的の方が利用できない状況が生まれるのはまずい、というのが私どもの見解です。ただし、夜通し駐車されている方がどうお過ごしになられているのか、一人一人を確認するのは難しい作業です。宿泊目的の場合は施設長の判断などで退出をお願いすることもありますが、翌日の安全運転のために休憩・仮眠目的で過ごされているのであれば、もちろんそれは構いません。

佐藤 「宿泊」と「休憩・仮眠」の違いは、どのように見極めるのでしょう? 何か定義はありますか? あと「車中泊」の定義もありますか?

国交 特に定義は設けておらず、外形的なもので判断するのは難しいというのが、率直なところでございます。ご利用される方々の判断次第なのです。休憩か宿泊かということですが、時間などの基準を設けて一律に分けるのも、難しいのかなと思っております。

佐藤 僕なんかは夜21時過ぎぐらいに入って、翌朝7時ぐらいに退出することが多いのですが、同じような過ごし方をしていても「これは宿泊だ」と思っていたらNGだし、「明日のための仮眠だ」と思っているならOKということになりますか?

国交 極論すると、そういうことになりますね。

佐藤 客観的な基準がないうえに、国土交通省さんの文言はわかりにくく、混乱を招いているようにも思うんです。車中泊、宿泊、仮眠・休憩という言葉について、個人の主観に頼るのではなく、定義をはっきりさせるご予定はないのですか?

国交 今のところ、ご覧いただいているQ&A以上に、具体的な定義をする予定はございません。いずれにしても、基本的には協力の呼びかけと言いますか、施設の設置趣旨をご理解いただき、ご協力いただくという形とさせていただいております。

ということだ。

車中泊OK/NGのボーダーラインが個人の主観、まさかの精神論だったとは!