まりちゃんズから沢田研二、初期のRCサクセションまで。
なんでもアリだった1970年代

ブスにもブスの生き方がある まりちゃんズ 1974年
作詞:まりちゃんズ
作曲:尾崎純也

1970年代に活動した3人組バンド、まりちゃんズの代表曲。彼らの楽曲は、その多くが放送禁止なのだが、この曲は特にヤバい。タイトルを見るだけで、これ以上説明してはいけない内容であることがわかるだろう。ルッキズムも甚だしい歌詞だが、恐ろしいことにこの曲、カラオケに入っていることもある。女性がいる場では、間違いなく空気を凍りつかせてしまうので絶対に歌ってはいけない。

全曲取扱注意! コンプラ疲れのあなたに贈る、NG当確「顰蹙ソング」ベスト20_1
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ふざけるんじゃねえよ 頭脳警察 1972年
作詞:PANTAX'S WORLD
作曲:PANTAX'S WORLD

日本のパンクのゴッドファーザーとも称される、PANTA率いる頭脳警察。サードアルバムに収録されているこの曲は、偽善的な社会に対する憤りがストレートに表現されていて、「勝手きままにグラスでも決めてる方がいいのさ」「ふざけるんじゃねえよ てめえの善人面を」「いつかぶっとばしてやらあ」などと違法薬物や暴力的表現が並ぶ歌詞は、現代なら間違いなくコンプラNG。50年後の「うっせぇわ」に通じるものがあるが、おじいちゃん世代の方が100倍も過激なのだ。

スモーキンブギ ダウン・タウン・ブギウギ・バンド 1974年
作詞:新井武士
作曲:宇崎竜童

宇崎竜童率いるダウン・タウン・ブギウギ・バンドのサードシングルで、70万枚の大ヒットとなった曲。曲が先に作られたため、語呂合わせをするように付けられたという歌詞で、「目覚めの一プク食後の一プク授業をサボって喫茶店で一プク」などとお気楽な内容なのだが、喫煙者がどんどん片隅に追いやられていく状況の現代では、こんな曲も顰蹙ソングのひとつといえるのかもしれない。

全曲取扱注意! コンプラ疲れのあなたに贈る、NG当確「顰蹙ソング」ベスト20_2

おー脳!! 泉谷しげる 1973年
作詞:松山猛・泉谷しげる
作曲:泉谷しげる

ある病気のことを扱った曲だが、泉谷しげるは悲壮感なく元気に歌いあげる。今の世にリリースしたら「病気で苦しんでいる人を馬鹿にするのか」と大炎上するだろう。歌詞はプロ作詞家の松山猛との合作。泉谷の曲では警察官を揶揄した「黒いカバン」も顰蹙ソングとして有名だが、こちらの歌詞は、プロ作詞家・岡本おさみによるものだ。

全曲取扱注意! コンプラ疲れのあなたに贈る、NG当確「顰蹙ソング」ベスト20_3