電気のライブは、同じ曲でも“同じ内容”にはならない。

――電気はライブを収録した映像作品や音源も数多くリリースされていますね。

石野卓球(以下、卓球) アプローチを毎回変えてるからというのもありますね。せっかく毎回違うライブをやってるんだから、残さないともったいないとも思うし、自分達も忘れちゃうんで。

ピエール瀧(以下、瀧) ライブ盤も「イルボン2000」みたいな、2時間半ぐらいあった本編を1時間ぐらいにリエディットしたものもあるし。

卓球 「クラーケン鷹」のライブ盤は、観客の反応が入ってるバージョンと、ライブをラインで録った演奏とボーカルだけのバージョンの二種類を出したり。だからスタジオ盤とライブ盤の中間ぐらいのイメージですね。

 電気のライブは、ライブまでのプロセスや方法論が毎回変わるから、同じ曲でも同じ内容にはならないんですよ。だからライブそのままの記録物というよりは、別バージョンとかリミックスみたいな意味合いも強いと思うし、それが自分たちのライブ映像やライブ盤の利点なのかと思いますね。

卓球 あと、ライブやMVなどの映像作品に関しては「レオナルド犬プリオ」「ニセンヨンサマー」「クラーケン鷹」みたいな一連の(人名をもじった)流れがあって、それは今後も貫いていこうかと。

そういえば、9月にあった僕やスチャダラパーが呼ばれた、宇都宮の竹林であったイベントが「TAKENAKANA OTO 」ってタイトルで、あれは「やられた!」と思った。

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 取られた感あった?

卓球 「奪われた!」って。自分のものでもないのに(笑)。