謎の階段を下りてみると、そこには秘密の“倶楽部”が

一般客でも立ち入り可能ということで、恐る恐る階段を下ります。まさか最後の最後で本物のダンジョン的展開になるとは思いもよりませんでした。

そして、先ほどまでの活気が嘘のように静まり返ったフロアには床屋やスポーツジム、歯医者などがひっそりと営業しているのみ。

会員制秘密クラブを発見!?  地下開発でダンジョン化する東京駅の地下2階に存在する謎空間_6

さらに道は奥へと続きます。

会員制秘密クラブを発見!?  地下開発でダンジョン化する東京駅の地下2階に存在する謎空間_7

ものすごいダンジョン感。そして、この道のつきあたりにあったものはというと……?

会員制秘密クラブを発見!?  地下開発でダンジョン化する東京駅の地下2階に存在する謎空間_8

入り口には「八重洲倶楽部」という文字が。いよいよ秘密の場所に来てしまったようです。不審者と間違われて(間違ってない?)、捕まらないかビクビクしながら中へと侵入してみると、どうやらここは会員制会議室とのこと。こんな人目のつかないところにある会議室なんて、さぞVIPな方々が利用するのでしょう。

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スタッフの方に話を聞いてみると、東京で学会があった医者などが会議をしてそのまま新幹線に乗って地元に帰るのに便利だからと、ここをよく利用するそうです。また、芸能人もここで打合せをしてそのまま地方へと新幹線で向かうこともあるらしいです。ちなみに入会費は個人で5万円、月会費が3000円。VIPな空間に間違いはありませんでした。

東京駅の秘密も知りえたことですし、今度こそグランスタ八重北に戻り、酒をかっくらいます。前編でも飲食店街が広がるエリアとして少し触れたグランスタ八重北は地下1階が少し高級感が漂うオシャレな「黒塀横丁」、1階はグルメ色の強い「八重北食堂」、2階は庶民派居酒屋の並ぶ「北町酒場」とフロアが分かれています。

庶民派の筆者は2階へGO。早く入店したいところですが、筆者的には飲食店の店前に飾られているサンプルが気になってしまったり。

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かなり精巧な食品サンプル。これがそうかはわかりませんが、食品サンプルといったらいわさきです。いわさきさんには私も取材をしたことがあります。同社は本物の肉や魚をシリコンに沈めて型を取り、飲食店から依頼が来た写真のとおりにサンプルを盛り付けていくため、まるで本物のような食品サンプルを作ることができるのです。本当においしそうです。

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まあ、御託はこのくらいでいいでしょう。東京駅散策は本当に疲れました。私にとってのダンジョンの奥に眠る秘宝は、これからのどに流しこむ黄金色の液体。すなわち、ビールだった、というオチです。

前編はこちら>>>迷子必至。増設続きでダンジョン化が止まらない東京駅地下を歩く
中編はコチラ>>>迷宮化する東京駅地下ダンジョンを徹底探索! 「八重洲」の語源はオランダ商人「ヤン・ヨーステン」だった⁉