「Far out.」というフレーズの意味
Appleは毎回、発表会の招待状に、新製品・新機能を想起させる画像とフレーズを添えている。たとえば新色とリンクするカラーが用いられていたり、5Gの高速通信をイメージさせる画像を使ったりなど、新たに盛り込まれるデザインや機能をテーマにしながら、シャレも交えたフレーズが選ばれてきた。
では、今回の「Far out.(超えよう。)」というメッセージと星や宇宙を思わせるAppleロゴのアレンジは、どう解釈すればよいだろうか。
昨今、iPhoneやMacBook Airに用いられるベーシックなカラーとして「ミッドナイト」と「スターライト」という新しい名称が用いられるようになった。今回の招待状に添えられた宇宙と星の瞬きのイメージは、ミッドナイト、スターライトにピッタリだが、iPhoneにこれらの新色が採用されることに何の驚きもない。
また、ここ最近の技術動向を参考にすると、iPhoneが衛星通信をサポートする可能性が考えられる。
米・テスラ社のCEOイーロン・マスク氏が率いる航空宇宙メーカー「スペースX」は、衛星インターネットサービス「Starlink」を提供している。2022年8月25日、同氏はStarlinkの第二世代で、衛星とスマートフォンを直接通信できるようにすることを発表した。
さらに、2020年に楽天モバイルが資本業務提携を行なった米国の衛星通信スタートアップ「AST & Science」は「SpaceMobile」を提供しており、こちらもスマートフォンで直接衛星通信を可能にすることを目指している。
これらのサービスの目的は、電波が届かない場所をなくしたり、災害時の通信を確保できるようにするもの。特に米国中を移動する運送業に関わる企業や従業員、登山などのアウトドアを楽しんでいる人々にとっては、日常的に重宝する機能になるだろう。