大切なのは「誰のために片づけ、整えているのか」

ふだんの中山さんは寝る前の5分、出かける前の5分で、テーブルなどの面の上を片づけ、元あった場所にモノを戻します。起きた時、家に戻った時、いつでも気持ちいい状態で始められるよう、ゼロスタートを心がけています。

【私のウェルネスを探して】「汚部屋住人」だった中山真由美さんが片づけに目覚め、人気整理収納アドバイザーになるまで_9

「ただし、疲れているときは例外。今日は疲れちゃった、という日はそのまま寝てもいいやと。片づけをしないと死ぬわけではないし、1日ぐらいサボっても大丈夫。そんな気持ちでやる方が長続きします。40代50代は体調にも変化が出やすい時期。年齢に合った、ちょうどいい“無理の仕方”を知ることも必要です」

最近は、自分の心に向き合いながら仕事に取り組んでいます。「今までは売上や成果を考えることが多かったのですが、今は楽しんで整理収納の仕事をしています。売上や成果は、後からついてくるものだと思って」。いつも大切にしているのが、誰のために片づけたり整えたりしているかということです。

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「断捨離やシンプルライフ、インスタグラムを見ていると素敵な生活に憧れるかもしれませんが、整理や片づけをする目的は、家族が快適に過ごすための空間を作るためです。自分本位の美しい理想の場所を作ることが目的になり、それで家族が使いづらかったり、居心地が悪くなったら意味がありません。家族への歩み寄りや思いやりを忘れず、ゴールは家族が心地いいと思う暮らしということを忘れないでやってみてほしいと思います」

中山真由美さんに聞きました

身体のウェルネスのためにしていること
毎日のストレッチと、週1回のゴルフ

「毎日のストレッチと、週1回のゴルフを続けています。どちらも20年後30年後も継続してできるスポーツとしてコロナの後から始めました。ストレッチは肩甲骨を回したり、簡単なものでハードなことはしないんですよ。ちょっとした運動を続けていれば、健康寿命が少しでも伸びるかなと思っています」

心のウェルネスのためにしていること
好きな人と好きな食べ物を食べる

「好きな人と好きな食べ物を食べることです。体の状態に耳を傾けて、体が喜ぶ食べ物を選ぶようにしています。例えば、これまではお肉が好きだったのですが胃がもたれるようになり、魚を選ぶようになりました。また夜8時以降は食べないようにしています。どんな仕事も心が健康でないとできないと思うので、まずは心の健康を保つようにしています」

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インタビュー前編はこちら

撮影/高村瑞穂 取材・文/武田由紀子

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