トム・クルーズは今、日本に来たくてうずうずしています
新作映画のプロモーションのために来日した映画スターの通訳としても活躍していた戸田さん。競争の激しいハリウッドで生き抜いてきた彼らの人間的な器の大きさを、間近で何度も目の当たりにしてきた。
「トム・クルーズは、ファンを喜ばせることが自分のミッションだと思っている人。来日するスターはみんなサービス精神がありますが、なかでもトムはダントツだと思います。よくレッドカーペットイベントでサインをするのですが、一人一人に書いていたらものすごく時間がかかってしまうんです。でもトムは『サインに応えたいから2時間取ってくれ』などと事前に言って、最後の一人までサインをして一緒に写真を撮って握手までしてくれる。私も何度も付き合ったことがありますけど、いつも笑顔でしたね。劇場のバックステージでエレベーターに乗る時も、普通はスターを真っ先に乗せるでしょ。でもトムだけはみんなが乗るまでドアを押さえてくれて、自分は最後に乗るの。本当に親切で優しい人なんです」
度々来日するトムと戸田さんは、プライベートでも大の仲良し
「何年か前に、ワインやハムを詰め合わせたお歳暮が届いたんです。送り主に“トム・クルーズ”って書いてあってびっくりしました。もちろん、日本にそういう習慣があることを聞いて誰かに頼んで送ってきたんだと思いますけどね。それは一度きりでしたが、お互いの誕生日が偶然にも同じなので、その7月3日とクリスマスには、大きなお花が届くようになりました。もう10年ほど欠かさず届きますし、日本を離れていても、旅行先のニューヨークのホテルにわざわざ花束を贈ってくれたことも。普段からメールのやりとりをしていますが、今、トムは日本に来たくてうずうずしています。『トップガン マーヴェリック』(5月27日日本公開)は完成していますし、『ミッション:インポッシブル』の7作目も撮影は終わっているそう。今はシリーズ8作目を撮影中なのですが、コロナ禍で何百人もスタッフが集まる撮影は大変だろうと言ったら、大きな客船を借り切って、そこにみんなで滞在していると言っていました。私も早く、彼が映画のプロモーションで日本に来られることを願っています」