43歳、借金&喫煙の女性が成婚できたワケ
実際、山本さんがこれまでサポートしてきた人のなかには、条件への向き合い方を変えたことで、一気に婚活が動き出したケースもある。
特に印象に残っているのが、43歳で婚活を始め、わずか4カ月で成婚した女性だ。女性には借金があり、喫煙もしていた。そのため本人自身も、婚活が簡単に進むとは考えていなかったという。
ところが、その女性が変えたのは、年齢、収入、容姿といった「相手に求める条件」ではなかった。それよりも先に、自分自身の考え方を変えたのだ。
「『自分も完璧ではないのだから、相手の欠点も受け入れよう』と決めたんです。そして、それまでなら自分からは選ばなかったような人とも、積極的に会うようになりました」
そこで出会ったのが、飲食店の店長を務める男性だった。女性は当初、男性の年収が約340万円であることを気にしていたという。条件だけを見ていれば、そこで候補から外していたかもしれない。しかし実際に会い、相手自身を見ることで関係を深めていった。その結果、婚活を始めてからわずか4カ月で結婚を決めた。
「婚活は誰にとっても大変です。好きになっていない相手から断られることもありますし、自信をなくすこともある。育ってきた環境も、考え方も違う二人が出会うのですから、最初からすべてが合うわけではありません」
婚活では、自分が相手を選ぶだけではなく、自分もまた相手から選ばれる立場にある。希望する条件を細かく設定すれば、理想に近い相手を探しやすくなる。その一方で、条件から少し外れているというだけで、本来なら相性の良かった相手との出会いを逃してしまう可能性もある。
年収2000万円を超える男性でも希望する女性とのマッチングに苦戦する一方で、43歳で借金があり、婚活に不安を抱えていた女性が4カ月で結婚を決める。山本さんが見てきた婚活の現場では、プロフィールに並ぶ条件だけでは説明できないことが起きている。
では、これから先、日本人の結婚観はどう変わっていくのだろうか。
「今は結婚することも、しないことも選べる時代です。だからこそ、『結婚っていいよね』と、自分の人生をより豊かにするために選ぶ人が増えるのではないでしょうか。条件だけではなく、人としてのつながりを大切にし、互いを高め合える夫婦が増えたらうれしいです」
取材・文/佐藤ちひろ












