「1日1万歩も必要ない」デューク更家が考える“理想の健康”
──かつては、「健康のために1日1万歩歩く」というのが、ひとつの定説のように言われていましたよね。
ボクはねぇ、ウォーキング指導を始めた初期から「1日1万歩も必要ない」って言っちゃってたんですよ。ここ最近になって、「1万歩も必要なのか?」みたいな懐疑論もようやく出てきたと思うんだけど。早すぎたんですね。
だから、あれだけテレビに出ていたのに、万歩計のCMはもらえませんでしたね(笑)。
──1万歩は最初から「歩きすぎだ」と感じていた。
そうね、「◯◯歩は絶対に歩かなければならない」となると義務になってしまいますから。健康であることは大切だけれど、「歩数」を絶対的な価値基準にするのは間違っていると思ってました。それよりは、「◯◯分歩く」とか時間のほうがまだいいかもしれない。調子の悪いときは歩幅もペースも落ちるだろうし。
──デュークさんが理想とする健康の形はどのようなものでしょう。
「気づいたら◯◯していた」というのがいいよね。気づいたら1万歩歩いていたならそれはそれでいいけど、1万歩を歩かなきゃ、って焦るのは絶対に違う。寿命もそうで、「気づいたら100歳まで生きていた」が理想なのであって、「人生の楽しみを全部なくしてでも寿命を伸ばさなきゃ」としゃかりきになるのは、なんか違う。
──現在、健康づくりにつながる新しい構想もあるとか。
歩き方を診断する「ウォーキングドック」という施設を神戸市に構えることにしました。これまで自分の城を持たずに活動してきたけれど、上の階が提携している病院のサービス付き高齢者向け住宅で。そこの住民さんや地域の人たちが「気づいたら100歳になって、家族と一緒に旅行ができた」みたいな幸せのお手伝いができたらいいなと思っているんです。
──72歳にしてまだまだ現役ですね。
「デュークさんのおかげで自分の脚で歩けるようになった」なんて言われると、やっぱりいくつになっても嬉しいんですよ。ボクも「気づいたら72歳」でここまでやってこられたから、もっとこの先もやれるところまでやりたいですね。
んで、最期は手を上にあげたトルソーのポーズで棺桶に入りたい。ちょっと大きめの棺桶が必要になるけど(笑)。
取材・文/黒島暁生 撮影/三浦龍司













