「地方の女子プロレス団体が武道館を目指す」
仙台を拠点に活動するセンダイガールズプロレスリング、通称「仙女」が日本武道館を目指す過程を追う。そんなYouTubeチャンネルを制作する坂上さんは、なぜ仙女に惹かれ、何を撮ろうとしているのか。
女子プロレスに密着するにあたり、坂上さん自身、もともとプロレス好きだったことも一因にあったという。
「学生時代からよく見ていました。男子プロレスですけどね。ただ、東出さん、力士と、ずっと男臭いものを撮ってきたから、次は女子をやりたいなと思ったんです」(坂上さん、以下同)
女子プロレス団体をいくつか見るなかで、強く引っかかったのが女子プロレス界でも圧倒的な強さを誇る王者・橋本千紘率いる仙女だった。
「最初は、仙台の決して大きいとはいえない地方の団体が、東京のど真ん中にある大きな舞台を目指す。そのストーリーが面白いと思ったんです」
当時、所属選手は決して多くなかった。それでも仙女の王者・橋本はリング上から「武道館」という大きな目標を叫び続けていた。
「橋本千紘は、所属選手もそんなに多くないのに『日本武道館に行く』と言う。その言葉に説得力があるというか、本当に行くんじゃないかと思わせるものがありました」
たしかに橋本の言葉には力がある。
2025年11月16日、デビュー10周年記念大会『KAIBUTSU A DECADE』では、後楽園ホールが超満員札止めとなった。橋本は試合後、4年前に「満員にする」と宣言した自身を振り返ったうえで、こう語った。
〈ちょうど4年前、後楽園で今日の3分の1くらいのお客さんの中でタイトルマッチをやって、でも試合後に『2〜3年後、満員にしてタイトルマッチをやります』って言った自分をいま褒めてあげたいです。
でも、この4年間で私は何か特別なことをしてきたかって言われると本当に思い当たらなくて、地道に続けていくっていうことが大切なんだなって今日思いました。仙女には『地道にコツコツ』っていう言葉が一番似合うと思っています。……これからもセンダイガールズ、地道にコツコツと頑張ります。そして、3年以内に日本武道館目指します〉(橋本千紘リングマイク)
実際、橋本が以前から叫び続ける「日本武道館に進出」という言葉を観客席から聞いて入団への思いを強めたのが、今年入門した18歳の高野玲菜だった。














