長年の停滞を経て…始まったサブウェイの逆襲劇
飲食業界が目まぐるしく変わる中で、サブウェイはブレずにいたことが裏目に出たと言えるのかもしれない。しかし、そんなサブウェイが近年、驚異的な追い上げを見せている。その背景にはふたつの理由があるという。
「ひとつめの理由はオーダーシステムが改善されたこと。周知のとおり、サブウェイはカスタムオーダー式ですが、店員に口頭で細かなリクエストをするのは人によってはかなりハードルが高いことでした。注文時のやりとりを面倒に感じ、来店をためらう人もいました。
しかし、ワタミが経営に参画し、試験的に導入されていたセルフオーダーシステムの活用が本格化したことで、注文時のストレスがかなり軽減されました。また、モバイルオーダーのアプリも活用されており、実際に店舗に伺った際も、注文の約半分がモバイルオーダーに切り替わっている印象でした」
サブウェイの魅力である“自分だけのサンドイッチ”を注文できるという本質は維持したまま、システム構築により利便性がアップ。これによって、口頭でのオーダーを難点に感じていた新たな客層を取り込むことにも成功しているというわけだ。
「ふたつめの理由は、時代の変化によってサブウェイの相対的な価値が高まってきたこと。長年続く不況と物価高は、人々の外食事情に大きく影響を与えています。昔は“ワンコインの壁”なんていう時代もありましたが、庶民の味方だった牛丼チェーンやハンバーガーチェーンさえも値上がり続きです。ファストフードでもサイドメニューやトッピングを付けたり、ファミレスでちょっとしたランチを食べたりするだけでも、すぐに1000円を超えてしまうでしょう。
昔ならサブウェイはほかのチェーンと比べて高単価というイメージがありましたが、周りの価格が上がって同じような価格帯に並んだことで、サブウェイの価値が再認識されてきているのです。
例えば、同じ800円を使うなら、ハンバーガーとポテト、コーヒーのセットにするのか、それとも野菜たっぷりのサンドイッチとコーヒーにするのか。そう考えたときに、サブウェイが選ばれるようになってきた。私はこれを『価格妥当性』と呼んでいますが、もともとサブウェイがブレずに持っていた商品へのこだわりが、価格に見合う魅力として評価される時代になったのです」













