イメージとまったく違ったサファリの世界

「サファリに行くからにはハイエナを見られたらいいな」

ちなみに小さな頃、母とかじりつくように見ていたテレビのドキュメンタリーでは、ハイエナに限らず肉食動物たちはいつも番組の中心にいました。

緊迫したBGMとともに、草むらの陰から鋭い瞳が光り、一目散に獲物を狙っていくあの姿。思い出すだけでかっこいい……。きっとアフリカで見つけられると思っていました。

けれど実際のサファリは映像よりもずっと広大で、とにかく静かでした。

ガイドさんと一緒に双眼鏡を握りしめ、血眼になって探しましたがライオンの影も、ヒョウの尻尾も、ハイエナの足跡さえも見つかりません。

〈テレ朝・三谷紬アナ〉「数行の心ないコメント」に傷ついていた…「批判が怖い、失敗が怖い」SNSに疲弊した彼女を救った“サファリの景色”_2

目に映るのは、ゆったりと草を食んでいる草食動物たちばかり。象やインパラが群れで歩き、シマウマが戯れていました。

三谷さんが撮影した野生の像
三谷さんが撮影した野生の像

実際は生きるために必死なのかもしれないのですが、私の目には彼らは思いのほか穏やかに見えました。捕食される危険と隣り合わせで生きているはずなのに(もちろんイメージです)、差し迫った危機感はまったく感じられませんでした。

とにかく気の赴くままに草を食べ、まったりしているように見えました。ただそれだけの時間が、のびやかに流れていたのです。

「野生の世界で草食動物たちは、常に狙われる恐怖に怯えて過ごしている、自然は常に残酷だ」というイメージを持っていましたが、彼らも常に怯え続けているわけではないのです。

もちろん決して無防備ということではありません。多くの草食動物は広い視野を持ち、必要なときには素早く逃げる能力があります。ガイドさん曰く「群れで生活しながら周囲への警戒も怠らない」そうです。

そんな姿を見て気付かされたことがあります。

私は日々、「〇〇が怖い」と口にしてしまいます。批判が怖い、失敗が怖い、人からの評価が下がることが怖い。

けれど実際のところ、批判されても失敗しても評価が下がっても命を奪われる危険性があるわけでもなく、明日以降自分の生きる場所が無くなるわけでもありません。

〈テレ朝・三谷紬アナ〉「数行の心ないコメント」に傷ついていた…「批判が怖い、失敗が怖い」SNSに疲弊した彼女を救った“サファリの景色”_4

見ているのはスマートフォンの画面。つまりSNSの世界で一喜一憂しているにすぎないのです。

サファリで緩やかに生活している(ように見えた)野生の草食動物のように、今日食べる食事があり、仕事があり、自分をよく知る仲間が周りにいてくれます。それなのに、実際に会ったことのない人からの心ないコメントで疲弊してしまっていました。