俳優としての転機は映画『岬の兄妹』
現在は、俳優として数々の話題作で存在感を発揮する中村祐太郎だが、表現者としての原点は、カメラの前ではなく、後ろにあった。
「僕はもともと、作家とか監督とか、作り手志望だったんです。小さいときからブロック遊びが大好きで、物語を考えては空想に浸るのが好きでした。高校時代から仲間と自主制作映像を作り始めて、映像作品を提出する推薦入試で多摩美術大学の映像演劇学科に進学したんです」(中村祐太郎、以下同)
入学後も制作活動に没頭していた中村。俳優業は「出演してほしい」と言われた時だけ参加する程度だった。
その後、東京学生映画祭で2度のグランプリ受賞をきっかけに、映画監督としての活動を本格的にスタート。同時期に園子温監督の『TOKYO TRIBE』にも出演し、俳優としても徐々に声がかかるようになっていった。
そんななか、大きな転機となったのが、映画『岬の兄妹』だった。
「片山監督から『君のセンシティブな部分を踏襲した役だから、ぜひお願いしたい』と言われました。自分自身を見て起用してくれるのであれば、やってみようと思いましたし、そこから『自分が作品に必要とされてるのであれば、どんなオファーでも受けよう』と意識が変わりました」
その後に出演した『ガンニバル』は、中村の俳優人生の中でも特別な作品になった。
「僕の俳優キャリアのなかで、一番長く出演させていただいた作品です」
演じた龍二は、後藤家の一員として物語のさまざまな場面に登場する重要な役どころ。シーズン2では、ホテルに26日間滞在して撮影に挑んだという。
「結構しんどかったですね。ただ、“キャラ濃い”が集まった現場だったので、個人的にすごい居心地はよかったです(笑)。今でも後藤家のメンバーやスタッフとは飲みに行きますし、刺激的な仲間たちに出会えた作品でした」













