“潰され役”の本音

「最近、ぐっしゃーって潰す“スクイーズ”って流行ってるじゃないですか。僕はまさに、ああいうふうに、ぐしゃぐしゃに潰される役が多いんですよ」

そう屈託ない笑顔で語るのは、作品ごとに独特な存在感を放つ俳優・中村祐太郎(36)だ。

ディズニープラス『ガンニバル』では、因習漂う供花村で狂気をまとった後藤家の一員・龍二を演じ、ネットフリックス『ガス人間』では謎の組織から違法な労働を強いられる男性を熱演。さらに、映画『TOKYO TRIBE』では、日雇いギャング・リトルボム役や、映画『全員死刑』のドロちゃん役など、どこか危うさや狂気をまとい、ときに壮絶な最期を迎える人物を演じてきた。

そんな役柄が続くことについて、中村本人は笑いながらこう話す。

「基本、ヤバい奴ばっかですよ(笑)。僕の出演シーンって、見た人の溜飲が下がるような“ダークウェブ感”があるんですよ」(中村祐太郎、以下同)

『ガンニバル』の龍二役を熱演した俳優・中村祐太郎
『ガンニバル』の龍二役を熱演した俳優・中村祐太郎
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その象徴ともいえるのが、『ガンニバル』で龍二が火炎瓶を投げるシーンだ。中村が自身のSNSでその撮影の裏側をみせた動画を投稿したところ、取材時点で約530万回再生され、大きな反響を呼んだ。

「表向きは『クリーンな社会で行きましょう』って言っていても、結局みんな家に帰れば、そういう動画を見てクスクス笑ってたりするわけですよね。僕は基本、“スクイーズ”のように潰される痛ましい役が多いですが、視聴者の皆さんが『こいつならぐしゃぐしゃにされてOK』って思って、ストレス発散になっているのであれば、本望ですね」

『ガンニバル』出演以降、街中で声をかけられることが一気に増えたというが、その強烈な役柄とは裏腹に、彼に向けられる視線は温かいものだった。

「『負けないでください』って声をかけられることが多くて、ファンの方がご飯をおごってくれたこともありました。

写真も『一緒に撮ってください』って言われることが多くて、これまで100枚ぐらいは撮ってるんですよ。普通、こんな“ヤバイ奴”の役ばっかなのに、声かけづらくないですか。逆に、“スクイーズ”される人間として親近感を抱いてくれてるのかな(笑)。でもそれは僕にとって、すごく嬉しいことですね」