脱ぐ芝居があっても、全然いとわないです

これまで演じてきた役柄は、狂気をはらんだ人物や、どこか痛ましいラストを迎えるキャラクターが多いが、同じような役が続くことへの葛藤はないのだろうか。そう聞くと、中村の答えは意外にもあっさりしたものだった。

「全然ないです。俳優の仕事に関してはいい意味で適当です。依頼する側だって、こっちの気持ちなんて考えずに急に『出て』って連絡してくるわけだし、求められるものがあるわけなんで。だから僕たぶん、脱ぐ芝居があっても、全然いとわないです(笑)」

そこには、役者という肩書きに過剰な意味を背負わせない、彼なりの距離感があった。

「人生のストーリーラインを“俳優”って決めている方は、もちろん悩むと思うんです。でも僕なんて、何をしているかよく分からないフーテンっぽい奴が、たまたまビジュアルが面白いから作品に呼ばれてるだけの人間なんで。だからこそ俳優の仕事は、あえて楽観視してます。少し肩の力が抜けてるくらいの方が、制作陣も使いやすいと思うし」

そんな中村にも、今後“挑戦してみたい役”がある。

「仙人みたいな役とかめちゃくちゃやりたいですね(笑)。特殊メイクして、髪もじゃもじゃにしてもらって、『らんま1/2』でいうコロンばあちゃんのような、面白い役をやりたいです」

無邪気そうに語る中村だったが、最後にはいつものように自虐を交えてこうつぶやいた。

「でも僕はもう、けなされる役しか来ないと思うんで……(笑)」

今後は「特殊メイクして仙人の役をやってみたい」と語った
今後は「特殊メイクして仙人の役をやってみたい」と語った
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#2に続く

取材・文/木下未希 撮影/村上庄吾