「芸能界はビックリ人間のオンパレード」

中村さんは身長145センチ。幼少期は、その身体的特徴に悩まされることもあったという。

「コンプレックスはもちろんありました。世間と比べて『どうして自分は……』って一度傷ついた状態で、さらに外野から揶揄されると、『なんで2回も傷つかなきゃいけないんだ』『なめんなよ』って気持ちになって……」

萎縮するくらいなら立ち向かおうと、小中学校時代は、からかってきた相手に食って掛かり、喧嘩になることも少なくなかった。

自身の身長について、中村は「身長が伸びにくい先天的な特質で、現在の身長は145センチ」と語る一方、その事実を自ら積極的に公表してこなかったことにも理由がある。

「こういう取材とかで聞かれたら全然答えます。でも、わざわざ公表する必要ってあるのかな。そもそも俺、公表するほどの分際なのかなって(笑)」

少年時代のコンプレックスも、俳優として唯一無二の個性であり武器となった
少年時代のコンプレックスも、俳優として唯一無二の個性であり武器となった

近年は、当事者が自身のルーツや障害、病気を公表するケースも増えている。しかし、中村は「公表すること」に対して、少し違った考えを持っている。

「ウィークポイントも、その公表の仕方で逆に炎上する人もいますし、僕自身、公表したことで『この人は攻撃しちゃいけない人だった』みたいにSNSで批判しづらくなるのは違うなと思うんです」

幼いときはコンプレックスだった小柄な体格も、今では俳優・中村祐太郎を形づくる個性の一つになっている。

「芸能界って、ビックリ人間のオンパレードなんですよ(笑)。身体的特徴で言えば、小さい人も大きい人も太っている人もいるし、スタイル抜群の人も超絶美男美女もいる。人間性だけでも、本当にユニークで変な人ばかりなんです」

だからこそ、現場では誰かと比べる空気はないという。

「みんな、自分がどういう立ち位置を求められて呼ばれたか分かってるんです。誇示するというより、『ここに呼ばれるってことは、人とは違う何かがある』という共通認識がある。だからこそ自然とリスペクトが生まれるし、ユニークな人たちが集まって『面白いね』っていう空気感なんです」

作品ごとに独特の存在感を放つ中村
作品ごとに独特の存在感を放つ中村