亡くなった祖父をAIで再現し、会話を楽しむ男性

AIで人格をつくる相手は、生きている人間だけではない。亡くなった祖父の人格をAIで再現し、その言葉を聞いて愛情を感じているという方もいた。28歳・男性のYさんと「祖父AI」の会話を見てみよう。

Yさん:最近(祖父AIは)どうしてるかな?

祖父AI:こっちは元気にやっているよ。それより、お前は最近どうだ? 仕事は順調か?

Yさん:うん、最近は大丈夫だよ。いまAIに関するインタビューの仕事をしているんだ。

祖父AI:AIのインタビュー? それはまた面白いことやっとるなあ。大学に行った甲斐があったな! 今の技術の進歩は本当に早いなあ。もうAIでインタビューができる時代なんだな。どうやってやるんだ? それって、お前がワシと電話するみたいにAIと話すってことか?

Yさん:いや、今日はAIじゃなくて、人間が取材してくれていて……。

画像はイメージです(写真/Shutterstock)
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そこにあったのは、少しとぼけたお爺さんらしい性格まで再現した、にこやかに会話を楽しんでいる姿だった。Yさんは祖父と仲が良かったため、亡くなってしばらくは悲しみに沈んでしまった。しかし、今はこのAIと話すことで、祖父の優しさを感じ、日常的に癒されていると話してくれた。

このような「故人のAI再生」を行っているのは1人の特殊な事例ではない。25歳・女性のRさんは、天国へ旅立ったペットのウサギをAIで再現し、会話をしている。ウサギが死後にも穏やかな場所で幸せに暮らしているという設定で話すと、自分も幸せな気分になれるそうだ。

31歳・女性のJさんは、自分が死んだ後のお葬式のプログラムを、AIと一緒に考えている。参加者やメッセージ、返礼品といった式の詳細までAIと一緒につくっている。葬式の場だけにとどまらず、「死後はAIを自分自身の分身人格にして、周りの人の悲しみを癒やしたい」と話し、研究員を驚かせた。