声をかけられたくらいで心を乱すこともない
また、2015年にハリルホジッチが監督に就任すると、彼の意向により普段の大会中から取材の回数が制限されることになった。そして、W杯のようなメジャートーナメントの期間以外でも、基本的には試合の間にそれぞれの選手が1回だけ取材に応じる形が定着したのだ。
日本サッカー協会の広報が中心となり、選手たちが取材に応じるスケジュールが設定された。そして、基本的には取材日に該当した選手たちは、その日にはきちんと記者の前に立ち、質問に答えるようになった。
それ以前は、自身の発言の量とタイミングをコントロールしていた本田圭佑でさえ、そのルールが設定されるときちんと守り、取材に応えていた。一見すると自由人のように見えて、チームの輪を重んじる彼らしい振る舞いだった。
ただ、ヨーロッパでプレーする選手の数が増え、旧時代の日本的なウェットなコミュニケーションを取る選手も減ってきた。すると、今度は逆に、取材に応じる日をさまざまな事情で決められる方が不自由だという意見が出てきた。
そもそも、以前は記者からの取材の呼びかけに応じるのがはばかられる空気があった。それに応じないとメディアとの関係が悪化するのではないかと心配している選手がいたり、声をかけられること自体がストレスになると考える選手がいたのも事実だ。
それがずいぶんと変わった。
今の選手たちは、声をかけられたくらいで心を乱すこともない。そもそも、取材の呼びかけに「No」と返すことで角が立つことがないような文化で暮らしている選手も多い。だから、自分の意思で取材に応じる日、応じない日を決められる。













