平山は1500万円の報酬を「でかいですね〜。やります」と即答した

事件2か月前に福岡から上京した佐々木被告は、知人から「上野を牛耳っている人」として紹介された関根被告から小突かれたり蹴られたりといった暴力を伴う絡みを受け、機嫌を損ねないようにしていたという。

死体遺棄の実行部隊を集められる人物として佐々木被告の頭に浮かんだのは、知人から暴力団員として紹介され和彫りの刺青を周囲に自慢していた平山被告だけだったという。そこで関根被告がそばにいる場所で平山被告に電話を掛け打診。

「断られると思ったが、平山は二つ返事で『探してみます』と引き受けた」

と佐々木被告は主張する。それが犯行6日前の4月9日のことだ。

平山被告(写真/本人SNSより)
平山被告(写真/本人SNSより)

さらに翌10日、関根被告は今度は“コロシから処分まで”を1500万円でやってくれと言ってきたという。そこで佐々木被告は再度、関根被告のそばで平山被告に電話をかける。

「平山は依頼を引き受けないと思っていた。断って欲しい気持ちだった。しかし平山は1500万円の報酬を『でかいですね〜。やります』と即答した」(佐々木被告)

佐々木被告は、「関根被告に平山被告を紹介したので自分はもう抜けようとしたが許されなかった」と主張し、自分は取り次いだだけだと強調する。

だが宝島さん夫妻が殺害される直前に飲んだコーヒーには佐々木被告が普段から使っていた睡眠剤が入れられ、これで夫妻は抵抗できない状態となって首を絞められている。

さらに夫妻の殺害直後、関根被告は1500万円が入っていたボストンバッグから100万円を取り出して、その100万円を佐々木被告に渡した。そして佐々木被告は残り1400万円が入ったバッグを平山被告に渡している。この時もらった100万円について佐々木被告は、「夫妻を殺害したガレージの掃除代として受け取ったもの」で、自分は「報酬をもらっていない」と主張している。

平山被告が入れていたカエルとダルマの刺青
平山被告が入れていたカエルとダルマの刺青

夫妻の遺体は、姜光紀(カン・グァンギ)被告と若山耀人(キラト)被告の実行役2人(カン、キラト)が、平山被告の車で那須まで運んで遺棄した。しかし翌朝には見つかり、身元もすぐに判明した。

「関根は『処分しきれてないんだな』と言っていた。カン、キラトを出頭させるため平山へ連絡したが、2人は逃げていて、平山が『後輩の責任を取るために自分が行きます』と言い出して平山が出頭することになった」(佐々木被告の発言要旨)

警視庁大崎署管内の交番に出頭した平山被告は、「カンとキラトと自分」の3人だけが関わったとウソを並べたがすぐに見破られ、自分は「兄弟分から脅されている」立場で犯行に関与したと言い始める。♯43