世帯年収が高いほど炎上に関わる
炎上に参加する人と聞くと、どのような人物像を思い浮かべるだろうか。
「社会の片隅で一日中パソコンに張り付き、独身で時間を持て余している」―そんなステレオタイプは根強いのではないか。しかし、実際のデータが示すのはまったく異なる姿である。
私が2016年に実施した約4万件の大規模アンケートから、炎上参加の有無と個人属性・行動特性を結びつけて分析した結果、浮かび上がったのは「意外に身近な人たち」だった。
まず性別では、炎上参加者の7割が男性である。そして興味深いのは、世帯年収が高い人ほど炎上に関わる傾向があることだ。
平均年収を比べると、炎上非参加者が約604万円であるのに対し、参加者は約710万円と100万円以上の差がある。経済的に余裕のある層もまた、炎上の書き込み手に含まれているのである。
役職・肩書に注目しても、この傾向は裏付けられる。主任・係長クラス以上の人の割合は、炎上非参加者で19%なのに対し、参加者では31%と顕著に高い。一方で、無職・主婦(主夫)・アルバイト・学生といった肩書は、炎上参加者では割合が減っている。
つまり、炎上参加は「暇だからする」ものではない。仕事を持ち、役職に就き、日々忙しくしていても、休憩時間や帰宅後の短い時間で、SNSにアクセスし書き込むことは十分可能なのだ。極端な話、2時間の自由時間さえあれば数百件の書き込みもできてしまう。この気軽さが、社会的に地位のある人にも炎上参加の門戸を開いている。













